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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- 独語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2014/07/16
- 抄訳記事公開日:
- 2014/08/13
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欧州:共に研究し‐共に成長する
- 本文:
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連邦政府は、欧州研究圏(FER)に関する戦略を閣議決定した。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。
EUの研究政策の更なる発展のための戦略を提示する最初の加盟国となる。域内の自由市場に対応して、欧州研究圏は研究者の移転の自由、科学的知識及び技術の自由な交換を可能にする。EUは、世界人口からすれば7%に過ぎないにもかかわらず、世界の知識の30%を生み出している。しかし、グローバルな知識やイノベーションの競争はますます先鋭化している。特にアジアにおいて、イノベーションの可能性と重要な科学技術力が非常なダイナミズムをもって拡大されている。
統一された研究圏は、欧州における研究能力を結束させ、アジアやアメリカという競争相手に対抗する力を生み出し、新しい協力のチャンスを開く。ヴァンカBMBF大臣は「欧州はアイディアとイノベーションの大陸である。我々は世界の最高の頭脳にとって魅力ある、開かれた共同の研究圏を必要としている。欧州は共同研究圏としてのみ科学的能力とグローバルな競争力を拡大することができる」と語り、「ドイツは欧州の最大の経済国、研究拠点として、推進役となりインパクトを与えていく」と続けた。
同戦略は、政策的なガイドラインと目標の他、具体策を伴う国レベルのロードマップをもその内容としている。例えば、人口の高齢化、神経不全疾患(アルツハイマー病など)、気候変動、食糧の問題など、国際的なテーマを共同の研究プログラムにおいて調査研究することだ。
他にも、大規模研究拠点を汎欧州的に立ち上げることも含まれる。例えばスウェーデンのESS(European Spallation Source)、ハンブルクのXFEL(X-Ray Free-Electron Laser)がそれ。また知識の交換交流も欧州研究圏の中核要素である。ネットワーク化、デジタル化は、国境を越えた知識の交流交換を革命的に変化させた。欧州の知識や技術の自由な交流のための欧州デジタル研究圏が必要となる。そこでは科学的知識、データ、論文等へのオープン・アクセスの道が重要だ。また、連邦政府の更なる目標設定として、著作権問題の改善が挙げられている。
[DW編集局]