[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/07/13
抄訳記事公開日:
2014/08/15

天津工大、高速列車ワイヤレス電力伝送技術を開発

天津工大无线电能传输技术开创高铁供电新模式

本文:

2014年07月13日付の「中国科学報」ネット版は、天津工業大学が高速列車ワイヤレス電力伝送技術を開発したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

2014年中国科学技術協会夏季科学展が12日、中国科学技術館で開幕した。天津工業大学が研究開発した高速列車ワイヤレス電力伝送技術は、効率的な送電が可能にし、未来を牽引する10大科学技術の一つに選出された。

同技術を開発した天津工業大学工学電磁場・電磁技術研究チームの責任者である楊慶新教授は、「高速列車の安全運行は信頼性の高い電力供給によって確保される」と語った。高速鉄道は接触式の給電を採用し、パンタグラフが架線と接触することにより電力を供給する。接触式給電方式は、摩擦による摩滅、振動による途切れ、アーク放電、降雪などの悪天候による停電といった課題がある。

また、10MWに達する使用電力を保障するため、列車は多くの受電器で電力の供給を受け、電力をコントロールする必要がある。楊慶新教授は「接触式給電方式は高速鉄道の発展を制約している。しかし、ワイヤレス電力伝送技術は接触式給電の問題を解決できる」と語った。

ワイヤレス電力伝送というのは、ワイヤレス給電装置からワイヤレス受電装置へ非接触(無線)で電力伝送を行うことである。同技術は電力供給の質を高め、高速列車にフレキシブルなワイヤレス電力供給方式を提供することが可能である。

[JST北京事務所]