[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/07/14
抄訳記事公開日:
2014/08/15

中国、次世代サイクロトロンの開発に成功

我国制成新一代放射性核束加速器

本文:

2014年07月14日付の「中国科学報」ネット版は、中国が次世代サイクロトロンの開発に成功したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

中国航天科工集団公司(China Aerospace Science & Industry Corporation)第二研究院が13日に明らかにしたところによると、同研究院の第23研究所が研究を担当した100MeV大パワー陽子サイクロトロンが、このほど稼働に成功した。同設備の研究開発は国内における関連分野の空白を埋め、中国は世界少数の次世代サイクロトロン所有国となった。

100MeV陽子サイクロトロンは国家重点科学技術プロジェクト――HI-13タンデム型加速器のグレードアッププロジェクトの基幹実験施設である。サイクロトロンは原子力科学研究における重要な設備であり、同設備は直径6.16m、世界最大のコンパクト・大パワー型陽子サイクロトロンである。

サイクロトロンは原子力研究の重要なプラットフォームであり、中性子物理学、放射線データの測定、陽子照射効果、原子力エネルギー技術の開発、同位元素の生成、核医学(例えば、がんの早期診断)等に幅広く活用されている。

中国航天科工集団公司第二研究院の第23研究所は長年にわたって、中国国内の高エネルギー分野における科学研究にコア設備を提供し、同研究所傘下の北京長峰放送通信設備有限責任公司が研究開発した100kw高周波電力源、送電線系統、集群器、カッター、低電力制御システム等は、HI-13タンデム型加速器のグレードアップに重大な貢献を果たした。

[JST北京事務所]