[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
首相官邸
元記事公開日:
2014/07/10
抄訳記事公開日:
2014/08/19

フランス新産業計画: 予定された34件すべての検証が完了

Nouvelle France industrielle : les 34 plans sont validés

本文:

政府の2014年7月10日標記報道発表によると、「フランス新産業計画」方針策定委員会は7月9日、将来のイノベーション製品準備を目標とした34件の計画全体の検証を終え、無人偵察機や再生可能エネルギーなど残っていた7件のロードマップを承認した。新たに承認された7件の概要は以下のとおり。

[無人偵察機および民用無人機]
ロードマップでは無人偵察機の民生用領域での活用開発を予定している。2020年時点の目標は、貨物のポイント・ツー・ポイント輸送に特化した無人機の実証試験の実施である。また監視・通信の任務に特化した成層圏飛行用基盤実証機の飛行試験による検証を狙う。2025年時点の無人機業界に期待される業績は10億ユーロである。

[再生可能エネルギー産業]
現在200億ユーロの業績と100,000人の直接雇用を占める600企業で構成される。今後の主たる目標は2020年までに12,500人のさらなる雇用創出である。そのために次の3つの課題を定めている。
・地上風力および太陽光発電に由来する価格を下げる
・海洋エネルギー、地熱、集光型太陽光発電に関する技術的主導性の基盤を固める
・熱エネルギーを産業界が調整する手ごろな価格でイノベーション製品に展開する

[リサイクル分野]
この産業界は4つのそれぞれのリサイクル業界に集中していて、処理される廃棄物の量(プラスティックおよび建築・公共事業廃棄物業界)や関係する物質のイノベーション特性(カーボン・電子カード業界)の理由で選別されている。これら業界の各々について産業計画ではそれぞれの行動計画を提案している。研究開発の支援、リサイクルされた一次材料の需要開拓、産業基盤の創設など。将来的には計画では、785百万ユーロを投資して111件の廃棄物選別・有効活用センター・プロジェクトを予定している。

[医療バイオ技術]
フランスは、細胞治療、免疫治療、ワクチン治療に関してその強化策を探っている。計画では新規ワクチンで6件、新規抗がん薬で10件、免疫疾患治療および心筋・網膜の再生で2件を目標にしている。フランスは将来、世界のバイオ技術市場の15%を獲得する目標を持つ。

[ナノ技術]
多数の官民当事者の連携を図る。電子情報組み込み構成部品の製造に関する最先端技術において欧州の主導権を確保する。「Nano2017」計画を通してクロール地区は欧州の最先端となり、その求心力によってその生産能力は2020年までに倍増する。一方、計画では航空機、自動車、国防など一部の主要産業界向けに戦略構成部品の利用可能性の確保を探っている。

[船舶業界]
環境上の課題にも経済や安全上の要求にも応えうる優れた技術的解決策に関して競争力の基盤を固める目標を持つ。世界においては、商業取引の約90%が海上・海洋を経由し、再生可能海洋エネルギーや河川輸送の相当量の開発が今後2020年までになお加速されることから、船舶産業の堅実な発展が見込めると期待されている。目標は業界の努力を環境の保護に集中させることで、船のライフサイクル全期間で影響度50%を目指す。

[非接触型サービス]
インテリジェント都市のアプリケーションや電子情報サービスを束ねる。移動や交流の流れの管理、都市利用者の快適性・安全性などである。中でも2015年までには非接触型カード支払いを75%程度にする予定である。一方、輸送機関のコンピュータ化された切符の購入も同様に、乗客が移動に際して自分の行程の始点から終点までのコンピュータ化された乗車券1枚のみを購入して使用できる方法が大幅に展開される。2016年からは2百万枚の乗車券が携帯電話で届けられる。
商取引の30%がセキュリティの施された非接触型技術を装備することになる。

[DW編集局+JSTパリ事務所]