[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/07/17
抄訳記事公開日:
2014/08/20

リコポジウムアルカロイド、抗HIV等の活性を示す

石松生物碱具抗艾滋病毒等活性成分

本文:

2014年07月17日付の「中国科学報」ネット版は、リコポジウムアルカロイドが抗HIV等の活性を示すと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

7月15日、中国科学院昆明植物所が明らかにしたところによると、同研究所の趙勤実研究チームと楊玉栄研究チームは、リコポジウム属植物アルカロイドの全合成を達成したという。同時に、両チームは抗HIVウイルス、抗インフルエンザウイルス、抗AChE、抗糖尿病活性成分を発見し、活性成分の全合成、構造修飾、薬品試験を行っている。

4億年前のシルル紀末期~デボン紀前期に誕生したシダ植物は、コケ植物と種子植物をつなぐ中間の植物とされる。中国はシダ植物が最も多い国の1つであり、約2600種類のシダ植物がある。西南部には約2000種類あり、全国の77%を占めている。雲南省だけでも1500種類余りあり、全国の半分以上を占めている。雲南省は古来から「シダ類王国」と呼ばれている。

伝統的なカテゴリー分類によれば、ヒカゲノカズラ科リコポジウム属植物はシダ類植物に属する。趙勤実研究チームは西南部特有のシダ植物を全面的に分析し、11種類のリコポジウム属植物のアルカロイド成分の研究を完成し、リコポジウムアルカロイドの化合物ライブラリーを構築した。同ライブラリーは今まで発見されたリコポジウムアルカロイドをカバーした。

同研究成果はOrganic Letters誌、Chemical Newsletter誌、Tetrahedron Letters誌、『ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー(J. Med. Chem.)』(Journal of Medicinal Chemistry)、Journal of Asian Natural Products Research(JANPR)等に掲載された。

[JST北京事務所]