[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
研究・イノベーション総局
元記事公開日:
2014/08/13
抄訳記事公開日:
2014/09/11

電子部品の純正性を検査するシステム

Ensuring electronic components are the real deal

本文:

欧州委員会研究・イノベーション総局の2014年8月13日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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EUが資金供与するChipCheckプロジェクトの成果から、電子部品が純正品か偽造品かを1秒足らずで判断できる新しい検査システムが開発された。これにより、多額の支出を伴う製品のリコールが減り、消費者も保護される。この成果は、1年以内にも実用化される可能性がある。

ChipCheckシステムでは、家庭用冷蔵庫ほどの大きさの機械に載せられた電子部品が、高解像度X線システムにより検知され、純正品と異なる細かな点の識別によって偽造品がはじき出される。

この検査は、製品を開封したり、部品自体を傷つけたり、部品が搭載されている装置から取り外したりせずに行われ、検査自体も1秒足らずで自動的に実施されるため、手作業による検査と比べてはるかに効率的なシステムと言える。

専門家によれば、この画期的なシステムにより電子産業部門は新たな時代を迎え、電子製品に偽造部品が取り付けられるリスクが大幅に縮小するだろう、と話している。

本プロジェクトは2012年12月に終了しているが、現在、製品の商品化を目指して作業を続けられている。ChipCheckのプロジェクト・コーディネータであるニコルソン氏によれば、いくつかの「微調整」を行い電子部品に対してある試験を実施すれば、ChipCheckの商品化が可能になるという。最終的な製品を市場提供するという任務は、デンマークに拠点を置く産業界のパートナー、InnospeXion社が担う。

[JSTパリ事務所]