[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
研究・イノベーション総局
元記事公開日:
2014/08/25
抄訳記事公開日:
2014/09/16

欧州の公衆衛生を改善する情報システム

Improving public health in Europe through better air quality information

本文:

欧州委員会研究・イノベーション総局の2014年8月25日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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欧州連合(EU)が資金供与するPASODOBLEプロジェクトが、衛星および地上センサー、コンピュータ・モデリングから得た情報を利用して、大気質に関する重要なデータを公共に提供するための汎欧州システム「Myair」を開発した。このシステムは、大気質の情報を、呼吸器疾患を取扱う専門家を含む科学者や、大気汚染状況をモニターする環境機関、大気質を予測する地方政府関係者、観光・スポーツ団体に提供する。

このプロジェクトは、欧州の中でも大気質による健康への影響を特に受ける可能性の高い都市や地域における公衆衛生や生活環境の改善の一助になるものと期待されている。

PASODOBLEプロジェクトチームは、ヘルシンキやアテネ、ロッテルダム、ソフィア、ブリュッセル、テサロニキをはじめとする数多くの大都市において、大気質の予測改善に関する取り組みを続けている。例えば、2012年夏季オリンピックに向けてロンドン市長が正式に推奨した、街路単位で大気質情報を提供する「air-TEXT」サービスが本プロジェクト研究者により支援された他、フランス南部の医師が呼吸器疾患を抱える患者を助けるために、ニースの病院やPASODOBLEプロジェクトのパートナーと協力している例が挙げられる。

[JSTパリ事務所]