[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2014/08/29
抄訳記事公開日:
2014/09/17

連邦教育研究省の技術フォーサイト

Mit Foresight in die Zukunft schauen

本文:

BMBF-Foresightサイクル2の結果が提出された。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

過疎地児童のためのヴァーチャル授業、自律型コンピュータシステムによる自動車の走行速度管理、家財保険料の変更、大型研究プロジェクトへの市民参加、ガラス質のソラーモジュール製道路など、こうしたさまざまなテーマをこの2年間研究者は提示してきた。BMBF-Foresightサイクル2の結果がこのほど提出された。

ヴァンカBMBF大臣は、「目まぐるしく変化する時代にあって、正しい決定を下すためには、将来の開発動向や社会への影響と早期から取り組まなければならない。こうした傾向分析からチャンスとリスクを導き出すことが肝要である。産業界、アカデミア、市民社会の代表者と、オープンな対話の中で可能性や結果に関して検討していこうとするものである。技術フォーサイトは、研究・イノベーション拠点としてのドイツをどう形成していくのかに対し、価値ある指摘をしてくれるものである。」と語った。

BMBFの委託によりドイツ技術者協会(VDI)とフラウンホーファー・システムイノベーション研究所(FhG ISI)は、2030年までの60の社会的トレンド、それによって生ずる7つの社会的重要課題、11の関連研究領域を確認した。技術フォーサイトは、イノベーションには二つのメカニズムが基準となると想定している。即ち、技術的な可能性(Technology Push)と社会的需要(Demand Pull)である。2007年から2009年のBMBF-Foresightサイクル1では、問題設定の中心にあったのは技術指向型のメカニズムであったが、今回のサイクル2では評価の基準となったのは、社会的トレンドと需要である。BMBF-Foresightサイクル2の結果は、既に連邦政府の新しいハイテク戦略に取り込まれており、9月初めには一般公表される。

[DW編集局]