[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2014/08/26
抄訳記事公開日:
2014/10/17

オバマ大統領が重要視、個々の患者に合わせた新規治療法の開発を目指すDARPA新プログラム

President Obama Highlights New DARPA Program Aimed at Developing Novel Therapies Customized to Individual Patients

本文:

国防高等研究計画局(DARPA)の2014年8月26日標記報道記事の概要は以下のとおり。

身体の末梢神経系は内部器官の状態を常時監視し、感染、負傷、その他の不均衡状態に対する生物学的反応の規制を助けている。怪我や病気が原因でこの規制プロセスを誤ると、末梢神経の信号は実際には状況を悪化させ、痛み、炎症、免疫機能障害を生じさせる。

そのような事実が、治療が困難な状況の多くは従来の医療機器や医薬による方法よりも末梢神経系の精確な調節によるほうがより効果的に管理できるという期待を抱かせる。DARPAの新プログラム「ElectRx」(エレクトリクス: 電気的処方)がホワイトハウスが重要視するイニシアティブの一つとされているのはそのためである。

大統領の「ブレーン・イニシアティブ」支援で開始される「ElectRx」は、ヒトの健康の回復・維持目的で神経回路の調節に必要な高精度、低侵襲の新技術の開発を目指す。「ElectRx」技術はまた、特定の神経回路の構造・機能および健康や疾患に果たすそれらの役割のより完全な把握を狙った科学研究の加速にも役立つと期待されている。可能性のある対象として、免疫系の機能調節への関与が最近特定された回路があり、一定範囲の炎症性疾患の治療に新たな期待をもたらすものである。そのほかにも「ElectRx」は脳やメンタル・ヘルスの障害に対する末梢神経刺激治療法の改善にも期待がかけられている。

[DW編集局]