[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/08/20
抄訳記事公開日:
2014/10/27

中国科学院、「率先行動」計画を実施

中科院启动实施“率先行动”计划

本文:

2014年08月20日付の「中国科学報」ネット版は、中国科学院が「率先行動」計画の実を発表したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

8月20日、中国科学院は北京で記者会見を開催し、「中国科学院『率先行動』計画及び全面的に改革を深化する綱要」(以下、「『率先行動』計画」)の具体的な内容を公表し、正式的に「率先行動」計画を実施すると発表した。

「『率先行動』計画」において、中国科学院は「2つの百年記念」発展目標(中国共産党創立100年(2021年)までに「小康(ややゆとりのある)」社会完成、中華人民共和国成立100年(2049年)までの近代化基本的実現)に目を向け、体系的に今後15年の発展全体目標・戦略段階・主要措置を策定した。第1段階は2020年頃まで、「イノベーション2020」の各任務を質高く完成し、第2段階は2030年頃まで、全面的に「4つの率先」目標を実現する。

同計画が提出した改革措置は5つの面で、25項目に分けられている。中国科学院は研究所の分類改革を推進することを突破口とし、重大な成果の創出に役立ち、国家発展の需要に相応しい現代科学研究院・研究所管理体系の構築を目指している。研究施設のレイアウトを調整・最適化し、引続き、研究資源を国家戦略のニーズに投入し、世界の科学技術フロンティアに参入する。人材・人事制度の改革を深化し、国家イノベーション人材を集める。科学技術シンクタンクの新体制を構築し、創出主導を強化し、国家ハイレベル・シンクタンクを建設する。全面的に開放・協力を拡大し、科学技術サービス・支援能力を向上させる。

分類改革に関し、国家の重大なニーズに応じ、科学研究任務を国家戦略と緊密に結びつき、イノベーションチェーンと産業チェーンが有機的につながるイノベーション研究院を構築する。2020年までに、5~10ヶ所イノベーション研究院を建設し、2030年までに、更に10~20ヶ所イノベーション研究院を建設する計画である。
基礎科学のフロンティアを重要視し、国内トップレベルで、世界で影響力のある卓越革新センターを建設する。2020年までに、卓越革新センターを20ヶ所程建設し、2030年までに、卓越革新センターを30ヶ所程建設する計画である。
国家重大科学技術インフラに託し、幾つかの国内外に開放する国際一流の巨大科学研究センターを建設する。2020年までに、5~10ヶ所の巨大科学研究センターを建設し、2030年までに、巨大科学研究センターを15ヶ所程建設し、巨大科学設備クラスターに託し、幾つかの国家科学センターを建設する。
はっきりとした特色のある優勢学科に託し、コア競争力のある特色研究所を建設する。科学研究機構を4つの種類に分け、分類管理の制度体系と運営メカニズムを構築する。
中国科学院の白春礼院長は、「『率先行動』計画の展開により、分類改革を着実に実施し、研究施設のレイアウトを最適化し、『新百人計画』(『率先行動』計画に照らし、百人計画を修正した)、院士(アカデミー)制度改革、科学技術シンクタンク体制改革等を行い、『率先行動』計画がスムーズに実施することを確保する」と表明した。

*「率先行動」:他の研究機関より先に目標達成の意味として使われている。

[JST北京事務所]