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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2014/10/20
- 抄訳記事公開日:
- 2014/11/10
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高校生の革新的マイクロチップ
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)とドイツ電気技術者連合(VDE)が「第13回Invent a Chip」の勝者を発表。これに関してBMBFは概略下記のような報道発表を行った。
マイクロチップは、電気自動車接近に警告を発する、近距離交通を制御する、バスルームのカビを防護し、植物の環境条件を向上させる等、さまざまなことができる。高校生を対象としたコンペティション、Invent a Chipの第13回大会に約2,500人の少年少女が参加した。
第1位で賞金3,000ユーロを獲得したのは、電気自動車の増加に伴う危険性の低減をねらいとしたマイクロチップを造った4人の高校生たちである。静かな電気自動車のモーター音を感知できない視聴覚障害のある歩行者のために、「スマート・ムービング・ディテクター」を開発した。「基本的なアイデアは、歩行者や自転車に乗る人に電気自動車の接近を振動シグナルによって警告し、それによって衝突の可能性を低減させること。 シグナルの強度は、近づく自動車の速度によって増減する」と4人は説明している。このチップは、自動車との距離、速度を超音波センサーで測定、計算し、ベルトにつけた振動シグナルが警告を行う。
VDE会議「スマートシティー」において行われた授賞式で、ヴァンカBMBF大臣はこのプロトタイプにいたく感動し、「高校生が普段の生活の中にある障害を解決するためにアイデアを技術にしたかを知り、感銘を受けた。そこには多くの創造性と技術的ノウハウが秘められている。2030年には世界人口の約70%が都市に住むと予測されており、このコンペティションの結果は、都市の再開発に対し具体的な提案を与えるものとなる。」と語った。
若い才能の早期発見が悪いはずがない、というのはVDEの専門家たちの共通認識だ。そのため、このようなコンペティションを通じて若いチップ開発者をこの13年間助成してきた。ツィンマーマンVDE会長は、「Invent a Chip は多くの受賞者を生み出し、彼らは今もその熱意を持ち続け、新しい技術を開発し続けている」と語った。
2位になったのは、浴室用のスマート空調システムで、賞金は2,000ユーロ。3位は、植物が環境へのリクエストをもっており、センサーによってその情報を把握する。土の湿度、光、温度等のセンサーが組み込まれている。データはチップに送り込まれ、データバンクに記憶された最適の数値と比較され、植物に適切な条件が確保されるというもので賞金1,000ユーロを獲得した。
特別賞2,000ユーロを獲得したのはm産業的に重要性を持ったプロジェクトで、17歳と16歳の二人の高校生による「スマート交通システム」。人間が下にいるときのみ街灯が点くというのが第一点。第二点は、地下鉄や路面電車が次の駅で停車するか否かの指令を受けるよう支援するもので、ディスプレーに次の駅に達するまでの適切な速度も表示される。これによって夜に限らず、昼間も利用者の少ない停留所での原則や停車が低減されることになる。
[DW編集局]