[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2014/09/08
抄訳記事公開日:
2014/11/17

中国初の動画撮影衛星、打ち上げ成功

我国首颗视频成像体制微卫星研制成功

本文:

2014年09月08日付の「中国科学報」ネット版は、中国初の動画撮影衛星が打ち上げに成功したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

中国国防科学技術大学が独自に開発・製造した動画撮影衛星「天拓2号」は8日11時22分、地球観測衛星「遥感21号」と共に、太原衛星発射センターから打ち上げられ、予定軌道に入った。

天拓2号は中国初の動画撮影システムを搭載した小型衛星で、衛星本体サイズが515×524×685㎜、重量約67キログラム、4台の性能の異なるカメラが装着されている。主要任務は動画の撮影、データのリアルタイム伝送、目標のリアルタイムかつ持続的な観測等の科学実験で、高解像度動画撮影衛星の技術発展の基礎を固める。

同衛星は、リアルタイム動画撮影、インタラクティブな操作(Man-in-the-Loop)、ネットワークに基づく遠隔操作・制御などの機能を持ち、動く目標のリアルタイムかつ持続的な観測・追跡が可能で、観測エリアの動画データを収集できる。新型地球観測衛星である同衛星は、資源調査、災害観測、事件のリアルタイム観測等の面で、幅広い応用が期待できる。

同衛星は、80%の産業グレードのコンポーネントと70%の商用オフザシェルフから組み立てられ、宇宙環境に適応できるよう改造・補強され、低コスト・高信頼度の衛星開発を実現した。天拓2号は動画撮影、インタラクティブな操作、ネットワーク制御、産業グレードのコンポーネントの選別及び補強等の面で、一連のブレークスルーを成し遂げた。

ここ数年、国防科学技術大学が中国の宇宙技術の発展及びハイレベルな宇宙技術を持つ人材の育成に目を向け、中国初の「院生の小型衛星イノベーション基地」を建設し、積極的に超小型衛星の技術開発に取り組み、超小型衛星研究チームを形成し、中国の宇宙技術の開発に人材・技術支援を提供する。

[JST北京事務所]