[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2014/11/18
抄訳記事公開日:
2014/12/10

経済、労働、環境のためのグリーン・エコノミー

Grüne Perspektiven für Wirtschaft, Arbeit und Umwelt

本文:

ヴァンカ連邦教育研究大臣とヘンドリクス連邦環境大臣は、科学、経済、社会を統合化した「グリーン・エコノミー」のための研究アジェンダを発表。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

「グリーン・エコノミー」研究の重点は、生産・資源、持続可能性・財政的サービス、持続的消費、持続的エネルギー供給・エネルギー利用、労働・資格の5領域となっている。この戦略的研究アジェンダに対して、BMBFは2018年まで合計3億5,000万ユーロを投入する。

ヴァンカ大臣は、国際グリーン・エコノミー会議の開催に当たり、「研究アジェンダは、環境に優しく同時に競争力を備えた経済のため、アカデミアと産業界を一体にするものである。これには、実際に利用できる技術的、社会的なイノベーションを必要とする。イノベーションと企業家精神の上に構築されるグリーン・エコノミーによって、未来のチャンスと明日の雇用を創設していく」と語った。

ドイツ企業は、環境技術において世界的にトップの位置づけにあり、世界市場の14%を占めている。同分野の年間成長率は、今後数年6%強と推定される。ドイツでは環境領域に合計約200 万人が働いている。これらは特に、再生可能エネルギーにおける高い雇用成長、環境技術製品の輸出増、環境に関するサービスの増加等に起因する。この分野は大きな経済的ポテンシャルを約束するもので、新しい経済成長や雇用を生み出すグリーン・エコノミーの重要な柱石となるものである。

新しい研究アジェンダは、政界、経済界、学界、労働組合、諸団体等の代表者が参加し、2年に及ぶ議論の結果生まれたものである。発端は、どのような技術的・社会的なイノベーションが、グリーン・エコノミーへの統合的な変革を進めるために必要なのかという問題であった。

研究アジェンダの内容は、新しい合成樹脂のための基盤技術としてのバイオマスの利用から、エネルギー供給システム(電気、熱、ガス)のネットワーク化、化学製品のためのCO2の利用、レアメタルのリサイクル、そして新しい高エネルギー効率技術の消費行動への効果の研究にまで至る。

[DW編集局]