欧州委員会共同研究センター(JRC)の2014年12月18日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
＝＝＝

欧州委員会共同研究センター（JRC）は、欧州で水の再利用を実施するためのガイドラインを示し、再利用に伴う技術、環境、保健衛生および社会経済上の課題を分析した報告書を発表した。

下水処理水の利用に対応した欧州レベルでの正式なガイドラインがないことから、報告書では、関連する国レベルの対策と国際的な対策を比較している。また、リスクに基づいた管理方法を提示し、技術的なイノベーションおよび規制の必要性と、これを妨げる障害についても明らかにしている。

報告書は、全世界で水の再利用を進め、都市の水管理に統合するために、水の再利用に関する規制の収束が極めて重要な課題である、としている。新たな規制は、保健衛生と環境保護に基づくものでなければならず、かつ処理する際の目標と、水質モニタリングに適切かつ費用面でも妥当な技術を含むものでなければならない。報告書の著者によれば、水の再利用プロジェクトの経済的実現可能性も重要な課題であり、これは適正な水管理政策によって対処できるという。

[JSTパリ事務所]