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国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/01/13
抄訳記事公開日:
2015/01/22

大学が国際的なイメージを磨く

Deutsche Hochschulen schärfen ihr internationales Profil

本文:

このほどドイツ学術交流会(DAAD)、ドイツ大学学長会議(HRK)、アレキサンダー・フォン・フンボルト財団は大学の国際性についての調査を実施。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

ドイツ学術交流会(DAAD)、ドイツ大学学長会議、アレキサンダー・フォン・フンボルト財団が行った調査によると、ドイツの大学は、外国人留学生や外国人科学者が増加し、ドイツ人の教授が外国で教鞭を執るケースが増えるなど、流動性が高まり国際化が促進していることがわかる。

同調査によると、2014年には、国内の大学300校が150か国の5,000を超える大学と結んだ国際協力の覚え書きは31,000件に及んだ。これら国際協力の約半数は欧州域内のエラスムス・プログラムによる学生や大学職員の交流によるものであり、欧州のアカデミアにおける大学間協力にとって非常に重要であることは明らかである。この調査は2008年から毎年行われており、BMBFが資金を負担している。

ヴァンカBMBF大臣は、「大学は世界への扉であり、社会の発展のために価値は計り知れないものがある。大学は国際協力の原動力としてアカデミアにおける人材と知識の交流に尽力している」と語った。

調査は、大規模総合大学、小規模総合大学、大規模専門大学、小規模専門大学、芸術大学、音楽大学、工業大学という7つのカテゴリーに分けて行っている。ドイツの大学全体で見ると、国際交流の独自のダイナミズムが発展してきている、しかしながら個々の大学にはまだ大きな違いが存在している。工業大学や芸術大学、芸術大学は総合的には高得点を達成している。特に、芸術大学と音楽大学においては同領域の外国人の割合が2006年以降15,7%へと上昇し、その増加率は20%となっている。また工業大学においては外国人科学者の増加率は13,8%(+16%)であった。
小規模総合大学と専門大学における国際度は良好ではあるが、数値そのものは低くなっている。これは外国人の学生や研究者を惹きつける難しさがあるということである。

BMBFは「国際化行動計画」によって具体的な措置とイニシアティブを提示している。2008年に連邦政府はドイツにおける科学と研究のための国際化戦略を決定したが、その一環となるのが行動計画である。ヴァンカ大臣は「大学の国際化は、ドイツならびに欧州の教育政策の中心である」と述べ、「国際的なイメージを有した大学は、学生と研究者に、世界最高の人材から学び、世界最高の人材と協力する可能性を与えてくれる」とした。

[DW編集局]