[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
原子力・代替エネルギー庁(CEA)
元記事公開日:
2014/12/16
抄訳記事公開日:
2015/01/26

放射線療法・画像診断用の技術共通基盤

Plate-forme des technologies pour la radiothérapie et l’imagerie

本文:

原子力・代替エネルギー庁(CEA)の2014年12月16日標記に関する報道発表文書の概要は以下のとおり。

放射線療法、CTスキャナー、陽電子放射断層撮影(TEP)など、がん治療や診断に使用されるこれら技術は、今日ではその有効性が大きく認められており、病院環境で日常的に使用されている。フランスでは放射線療法は外科手術、化学療法と共にがん治療に最も多く採用されている技術の1つである。毎年175,000人の患者が放射線治療を受けている。これら技術は電離放射線によることを前提としており、政令で厳密に規定されている。これらの技術が副作用を引き起こす可能性がある場合は、患者に曝露される量の最適化が臨床医の重大な関心事となる。

上流側の研究開発(R&D)の主要な課題は、安全性を最大限確保した上での治療の向上を目的として、患者や病気に適用するに当たり常に最も有効で最も安全なシステムを考案することである。放射線療法の場合はこれらの課題が特に重要で、腫瘍への照射を最大にして健康な組織は出来るかぎり被曝を免れるようにすることである。

上記目標に対処するため、CEA、国立癌研究所(INca)、国立計量試験研究所(LNE)は放射線療法と関連の画像診断の技術に特化した共通基盤「DOSEO」(http://www.plateformedoseo.com/?page_id=50#)の創設を決めた。

国、「キャンパス計画」、欧州地域開発基金(FEDER)、イル・ド・フランス地方等の財政支援により2009年に開始された本プロジェクトは、僅か5年間で実現した。第2次がん対策計画(2009~2013年)に組み入れられた「DOSEO」には、放射線療法や画像診断の専門家および研究機関やこの業界の当事者が拠りどころとするフランスの技術基準センターになるという高い目標がある。フランスおよび欧州における独特の当該共通基盤には次の4つの主要任務が課せられている。

・最も有効で最も安全な技術開発によるイノベーション
・放射線療法システムの監理
・経験の共有をより適切にする観点で、このセクターの様々な当事者間の接触を図る
・この分野の専門家との協力による「将来のシステム」に関する研修への参画

本技術共通基盤「DOSEO」は、パリ南部のサクレにある将来のパリ・サクレ大学キャンパスの中心に設置されている。CEAが運営に当たり、産業界、学界、臨床界からの多くの機関が協力する。

[DW編集局+JSTパリ事務所]