[本文]
-
- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2014/12/15
- 抄訳記事公開日:
- 2015/01/28
-
中国科学技術大学は、1秒で震源地、震度及び震源のメカニズムを推定可能な技術を開発
- 本文:
-
2014年12月15日付の「中国科学報」ネット版は、「中国科学技術大学は1秒で震源地、震度及び震源のメカニズムを確定可能な技術を開発した」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
中国科学技術大学教授の張捷氏、張海江氏、陳恩紅氏、博士学生の鄭毅氏、況文歓氏、張雄氏ら6人地球物理学研究チームのメンバーはこのほど、検索エンジン技術を利用し、リアルタイム地震観測技術を開発した。関連する成果は、12月4日に出版された「ネイチャー・コミュニケーション」に発表された。
現在、世界の四つの国と地域に、緊急地震速報システムが設置されている。最も先進的な日本のREIC(※)地震速報システムは、地震検出5秒内に震源地と震度を確定し、約2分後に震源地の断層のメカニズムを推定できる。地震が大規模な津波を引き起こすかについても、震源の深さ、震度、震源のメカニズムに基づいて分析できる。
中国科学技術大学の研究チームは3年余りの努力を経て、インターネットの高速画像検索技術の活用に成功した。同チームは事前に地震データベースを構築し、最も一致性の高い地震図を迅速に検索し、地震検出後1秒内の震源地・震度・メカニズムの確定を可能にし、地震の警報・速報で大きなブレイクスルーを実現し、世界トップに達した。同技術の応用は、震源地付近の地区で10~30秒の避難時間を稼ぐことができ、地震災害による人々の生活へのダメージを大幅に軽減できる。
「ネイチャー・コミュニケーション」の専門家は、「こうした分野融合の地震速報の解決案が優れ、地震のリアルタイム観測に重要な貢献をした」と評価した。同技術はすでに41カ国で技術発明特許を申請して、日本で特許を取得した。中国地震局は同チームと提携関係を結んで、同技術の国家地震ネットワークでの応用に対して、地震業界の科学研究特別プロジェクトを設立した。
※「リアルタイム地震・防災情報利用協議会」のことを指す
[JST北京事務所]