[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
報道センター
元記事公開日:
2015/01/16
抄訳記事公開日:
2015/02/03

エボラに打ち勝つための8つのEU研究プロジェクト

EU research efforts at front line of fight against Ebola

本文:

欧州委員会は、2015年1月16日、標題のプレスリリースを発表した。以下にその概要を紹介する。
==========

EUは今回のエボラ危機の当初から決断力を持って行動してきた。そして本日、研究分野における最新の取り組みを発表する。研究支援は、人道援助・専門知識・国際協力・長期の開発支援などと共に、EUのエボラへの取り組みの一つである。

欧州委員会は、本日、助成総額2億1,500万ユーロの8つのエボラ関連研究プロジェクトを発表する。これらのプロジェクトは、特に、ワクチンと迅速な診断テストの開発を行うもので、現在のエボラ危機を克服する上で、欠かせないものだ。同時に、今後同様の集団発生や世界的流行が起きた場合に、準備・計画を改善し、効率的な対応ができるように、現在進行中のエボラ危機をモニターするプロジェクトが、ギニアで実施されている。

ワクチンと診断法開発に取り組む8つのプロジェクトは、”革新的医療イニシアティブ”(Innovative Medicines Initiative :IMI)の新しい「エボラプラス・プログラム」のもとで実施されており、欧州委員会と欧州製薬業界の両方から資金援助を受けている。1億1,400万ユーロがEUの研究助成プログラム”Horizon2020”から、残りの1億100万ユーロがプロジェクトに関わる製薬業界から助成される。

欧州委員会研究科学イノベーション担当委員のMoedas氏は以下の様にコメントしている:「今のところエボラに有効なワクチンや治療法はありません。ですから、私達はエボラ研究に関する取り組みを至急ステップ・アップする必要があります。今回の助成によって、私達はエボラ・ワクチンとエボラ診断法の開発のスピードを上げます。」

8件のプロジェクトは、主として欧州・アフリカ・北アメリカを含む世界中からのパートナーと共に実施される。研究テーマは以下の通りであり、現在のエボラ危機に際して世界保健機関(WHO)が発表した主要な優先課題に当てはまっている:

・エボラ・ワクチンの開発(3プロジェクト)
・安全で高品質なワクチン製造の能力拡大(1プロジェクト)
・正しいエボラ・ワクチン接種に関する患者への普及啓発(1プロジェクト)
・迅速な(15分)エボラ診断テスト法の開発(3プロジェクト)

※各プロジェクトの詳細は以下のサイトを参照のこと。
採択プロジェクト一覧:
http://ec.europa.eu/research/press/2015/pdf/imi_ebola_project_overview_january_2015.pdf

<関連リンク>
エボラに関するEUの取り組み
http://ec.europa.eu/research/health/infectious-diseases/emerging-epidemics/ebola_en.html

[DW編集局]