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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国政府網
- 元記事公開日:
- 2015/01/12
- 抄訳記事公開日:
- 2015/02/10
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中国、科学技術計画管理の見直しを実施
- 本文:
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中国政府網は2015年1月12日付で、国務院は「中央財政科学技術計画(特定プログラム、基金等ファンディングシステム)に対する管理の改革を深化させるためのプラン」(以下、「プラン」という)を公布し実行すると伝えた。本記事でその概要をまとめる。
プランにおいては、今度の改革の目標について、国主導の科学技術管理プラットフォームの構築、科学技術管理制度の整備、及び科学技術計画のあり方是正等を通じて、経済社会の発展促進、総合国力と国際競争力の向上及び国の安全保障に資するとした。そして、改革の重要な取組みとして、今までに各部・委員会(省庁)の縦割り管理下に分散した各種の科学技術計画を見直し、以下の5つの計画に統合・再編するよう求めた。
1)国家自然科学基金
基礎研究と科学の最先端に着目し、学際研究、優秀な人材育成等に重点をおく。
2)国家科学技術重大特定プログラム
技術開発の方向性を正確に把握し、国にとって重要な製品開発及び重大な産業化目標を重視する。
3)国家重点研究開発計画
MOST主導の973計画、863計画等及び国家発展改革委主導の産業技術研究開発基金等が再編され、国の重要な戦略事業、経済社会開発の重大なニーズ及び科学技術開発の優先分野等を対象とし、基礎・最先端研究、重大な基盤・コア技術の開発及び展開応用等を支援する。
4)技術イノベーション創出を目指す特定プログラム(基金)
新興産業創業投資基金(元発展改革委・財政部所管)、政策指導プログラム・技術移転指導基金(元MOST所管)、中小企業発展特定資金(元MOST・財政部所管)等から再編され、エンゼルキャピタル、ベンチャーキャピタル、リスク補償等を行う。
5)研究拠点・人材特定プログラム
科技部管理下の国家(重点)実験室と国家工学技術研究センター、発展改革委員会管理下の国家エンジニアリング実験室と国家エンジニアリング研究センター等について統合・最適化を進め、イノベーション拠点の整備、科学技術資源の開放・共有、研究人材の育成を強化する。
また、今後の科学技術計画管理について、プランでは、①個別の科学技術プロジェクト(課題)に対する管理は、政府部門が直接担当しなく、専門機関へ移管する、②計画の実行評価について、第三者評価の導入等により監督評価を強化する等を要求した。プランは、MOSTと財政部の主導下で実施されることになり、実施スケジュールとしては、主に以下3つのステップを進められることを目途にした。
1)2014年、国家科学技術管理プラットフォームの建設を開始する
2)2015~2016年、改革の要求に基づいて、従来の科学技術計画の統合・再編を行うと同時に、国家科学技術管理プラットフォームを完成させる。
3)統合・再編された新しい科学技術計画を正式に実行する [JST北京事務所]