[本文]

国・地域名:
ロシア
元記事の言語:
英語
公開機関:
ロシア連邦政府
元記事公開日:
2014/12/19
抄訳記事公開日:
2015/02/16

イノベーションの取り組みに関する現状

Progress report on Russia’s Innovative Development Strategy to 2020

本文:

ロシア連邦政府の2014年12月19日付標記記事では、同日開催された大統領付属ロシア経済近代化・イノベーション発展評議会の幹部会合におけるメドヴェージェフ首相の冒頭演説の内容を伝えている。概要は以下のとおり。

非常に限られた期間で、基本的な支援インフラがほぼ全体的に創設された。数年前、イノベーション都市「スコルコヴォ」は全くの野原であったが、今日では1,000社以上ものスタート・アップ企業の拠点となっている。スコルテック(スコルコボ科学技術大学)が世界クラスの学術研究センターとしてまもなくオープンする。スコルコヴォ以外にも、近年イノベーションを支援し、革新的プロジェクトに投資してきた開発組織がある。それらは、ロシアのベンチャー・キャピタル企業「ロスナノ(研究開発は行わず、プロジェクトへの出資のみ)」、ロシア開発対外経済銀行、小規模イノベーション企業支援財団などである。

それ以外のイノベーション関連の協力として、技術プラットフォーム(30か所以上)や地域イノベーション・クラスター(25か所以上)などがある。重要なイニシアチブが教育と研究の両方において実現されつつある。連邦大学、国立研究大学及び主要な研究機関のネットワークも確立されている。政府は、研究インフラに投資するほか、ロシアで研究を行う準備のある外国人研究者に対しても支援をする。大学とハイテク企業間の協力を促進することも非常に重要な分野である。この分野の民間研究開発プロジェクトに対する政府の資金支援は年間3,700億ルーブルに達している。

国営企業におけるイノベーション支援も重要である。政府が共同所有する60社もの企業がイノベーション発展に関連したプロジェクトを実施しており、そのファンディング総額は1.3兆ルーブルを超えている。

2020年までのイノベーション発展戦略の実施により、産業部門横断的な「ロードマップ」の策定にも着手した。IT、フォトニクス、バイオテクノロジー、工学、工業デザイン、燃料・エネルギー部門向けのハイテク、複合材料など重要かつ有望な産業が対象である。政府は大統領が年次教書演説で述べた「国家技術イニシアティブ」に向けた提案を関係機関と共同で作成する。

[DW編集局]