[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2015/01/20
抄訳記事公開日:
2015/02/20

川滇(四川省·雲南省)国家地震予報実験ステーションの建設が始動

中国启动川滇国家地震预报实验场建设

本文:

2015年1月20日付の「中国科学報」ネット版は、「川滇(四川省・雲南省)国家地震予報実験ステーションの建設が始動した」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

1月19日に開かれた全国地震局長会議が明らかにしたところによると、2014年に建設が開始された川滇(四川省・雲南省)国家地震予報実験ステーションは、中国の地震頻発地域のモニタリング・予報能力を高めることを目指している。

地震の予測・予報は国際的な難題で、国家地震予報実験ステーションの建設が中国の地震予測・予報の科学研究水準を引き上げる重要な取り組みのうちの一つである。

中国地震局地震予測研究所の張暁東副所長は、「川滇(四川省・雲南省)国家地震予報実験ステーションを建設するのは、同地域の地震活動断層と地殻微細構造の探査を通じ、三次元地下構造の精度の高い解明を図っている。同時に、地震成長・発生の動力学的なモデルを構築し、それによって強震成長・発生の動力的な過程を理解し、強震の物理モデルに基づいた地震発生の予測を行うという目的を達成する」と述べた。

同会議(全国地震局長会議)によると、中国高速鉄道の地震モニタリング・予報システムの建設が階段的な成果をあげた。京津城際(北京-天津都市間鉄道)、京滬(北京-上海)、哈大(ハルビン-大連)、京石武(北京-石家庄-武漢)等の高速鉄道の地震予報システムがすでに設立された。高速鉄道の地震予報システムというのは、鉄道沿線に地震観測機器を設置し、同機器は一定レベル以上の地震で地震検知ができ、走っている列車に警報を出す。

現在、中国の地震モニタリング・予報と応急処置の設計を完成し、同地震モニタリング・予報と応急処置の技術ロードマップが策定されている。

[JST北京事務所]