[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2015/01/08
抄訳記事公開日:
2015/02/23

複合軍事システムの設計における不確実性の最小化

Minimizing Uncertainty in Designing Complex Military Systems

本文:

2015年1月8日付の国防高等研究計画局(DARPA)の記事によれば、DARPAのプログラムでは、コストがかかり繰り返しの多い試験に代わる手段として、設計モデルでの定量化・予測をする新たな数学的研究を目指している。

不確実性は避けられない場合もあるが、科学計算や工学の世界で少なくとも不確実であること以上に悪いことは、どの程度不確実かさえ不確実であることである。新たな航空宇宙輸送機やエンジンなど複合軍事システムの設計に使用される計算モデルで不確実性のレベルを確信を持って把握することで、コストや時間が削減され、計り知れない利益が得られる。しかし役に立つ程度の確信を得るには、一般的に関与する非常に多くの変数を考慮に入れた難しい数学的課題がある。その結果としてエンジニアはモデリングの結果の検証を広範囲にわたる試験に頼ることになる。設計、試験、検証、再設計、再検証のプロセスを繰り返すことで、開発プロセスに数年余計にかかることもある。

DARPAの「物理的システムにおける不確実性の定量化実現(EQUIPS)」プログラムでは、不確実性の複数の原因を効率的に定量化、伝達、管理する数学的な手段・手法を開発することで、この問題の解決を狙う。目標は、国防関連の複雑な物理・工学システムの複雑な設計仕様、機能操作に基づいて正確に予測するエンジニアリングのための、コンピュータ利用が有効で数学的に厳密な枠組をつくることにある。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]