[本文]

国・地域名:
ロシア
元記事の言語:
英語
公開機関:
ロシア連邦政府
元記事公開日:
2015/01/21
抄訳記事公開日:
2015/02/23

プーチン大統領とメドヴェージェフ首相によるロケット・宇宙セクター再編に係る会談

Working meeting between Russian President Vladimir Putin and Prime Minister Dmitry Medvedev

本文:

ロシア連邦政府の2015年1月21日付標記記事では、同日行われたプーチン大統領とメドヴェージェフ首相による宇宙関連の会談内容を伝えているところ、概要は以下のとおり。

プーチン大統領は、ロシア極東の宇宙ロケットの発射場としてボストチヌイ宇宙基地の建設が進捗していることを確認した後、ロケット・宇宙セクター全体の適切な組織化に関する問題に議論を移し、政府の現在の対応を問うた。

メドヴェージェフ首相は、ロシア連邦宇宙局(Roscosmos)に統一ロケット・宇宙会社を交えて新しい組織全体を創設するという以前行った提案が実現されつつある旨報告した。また同首相は、しかし宇宙産業の問題はより深刻かつより複雑であり、以前に原子力産業で行われた方法とは別のやり方で政府や実業界の努力を傾注することが不可避だと述べ、「Roscosmos」社を新設することを大統領に提案した。この提案は政府の役割を改めて強化しようというのではなく、経営システムの効率化を図ろうとするものであるとの説明がなされた。首相は、本提案について大統領の支持が得られ、然るべき法案の準備が整えば、経営能力と実務能力を同時に備えた企業が誕生し、宇宙産業界が直面している非常に複雑かつ多面的な課題を解決できると述べた。

また首相は、今後の動きについて、全体をいくつかの段階に分けて実施することになるが、最初の段階では、「Roscosmos」社が設立されてもロシア連邦宇宙局は行政管理機関として維持されるとし、その後の段階において、全経営機能が(ロシア連邦宇宙局から)企業側に移転されることになると述べた。首相は、現在、ロシア連邦宇宙局と統一ロケット・宇宙会社という2つの主要機関があるが、新しい「Roscosmos」社のトップには、統一ロケット・宇宙会社CEOのコマロフ氏を指名することが妥当である旨言及した。

プーチン大統領は、首相の上記提案を妥当かつ正しい考えであるとした上で、ロケット・宇宙産業では学問においても製造においても膨大な数の分野が統合されようとしており、当該産業は国防及び商用の宇宙開発など多様な目的を持った巨大な生産集団であると述べ、原子力産業の場合と同じ手段を用いることは妥当である旨指摘した。

[DW編集局]