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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2015/01/23
- 抄訳記事公開日:
- 2015/03/02
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国家自然科学基金委員会は、科学研究経費の合理的配置への呼びかけ
- 本文:
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2015年1月23日付の「中国科学報」ネット版は、「科学研究経費は配置を合理的に行うべきである」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
2014年、中国科学技術の改革は人々の注目を集めた。国家自然科学基金委員会(NSFC)はこのほど科学研究経費について重大な調整を行い、関連政策を今年から実施する予定である。国家自然科学基金委員会の主任楊衛院士は基本的な考えを以下のように述べた。
自然科学基金の主な支出は設備費、材料費、化学検査加工費、燃料費、出張費用、会議費、国際交流・協力の費用、出版/文献/情報伝播/知的財産権事務費用、労務費、専門家相談料、他の支出等に適用する。
新たな措置として、プロジェクト経費の申請は直接費用(具体的な研究開発経費)と間接費用(研究遂行に関連して間接的に必要とする経費)から構成されることになる。すなわち、科学基金は直接費用・間接費用制度を正式に設立する。暫定的な間接経費の配分:20%(500万元以下のプロジェクト)、13%(500万元~1000万元のプロジェクト)、10%(1000万元以上のプロジェクト)とする。
新たな管理方法によると、「間接費用の使用は業績に関わる。労務費に関する割合の制限を取り消す。今後、発展状況に従って更に経費使用の規則と比率を調整し、信用レベルを設立して、制度を完備化する」とのこと。
優れたの科学研究経費管理制度は、以下の要点が含まれる。一、実行度 二、柔軟性かつ基礎研究のオリジナリティ 三、平等性
存在する問題点として、基礎研究経費の投入不足が指摘されている。20年以上にわたって、R&D総投入のうちで基礎研究分野への投入の割合は4%~5%を占めるに過ぎず、大きな変化がなかった。つまり、基礎研究への資金投入の割合が長年低い水準に置かれていることであり、これは米国の20%よりずっと低く、日本とドイツの15%の水準よりも低い。中国では企業による基礎研究が重視されていなく、基礎研究分野への投入は政府の運営費による部分が大きいと見られている。
全体的に、新たな科学基金経費管理方法は更に科学研究のルールを重視し、国際慣例に一致させて、科学研究人員の科学研究活動をよりよくサポートするという。
[JST北京事務所]