[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2015/01/20
抄訳記事公開日:
2015/03/02

「Atlasロボット」の進化、「DARPAロボティックス・チャレンジ(DRC)」決勝の賞金額増加

Upgraded Atlas Robot to Go Wireless as the Stakes Are Raised for the DARPA Robotics Challenge Finals

本文:

2015年1月20日付の国防高等研究計画局(DARPA)の記事によれば、2015年6月5~6日カリフォルニアのポモナで行われるDARPAロボティックス・チャレンジ(DRC)の決勝イベントにおいて、上位3位までの入賞者に総額350万ドルの賞金が授与されることになった。この新たな賞金体系は、災害対応目的で人の監視下で動くロボット技術の開発に向けて各チームがすでに大きな進歩を示していること、およびEU、日本政府、韓国政府のファンディングによるチームなど決勝を競う予定のチームの数が増えたことを考慮して設けられた。当初発表した200万ドルの大賞とは別に、2位のチームに対する100万ドル、3位のチームに対する50万ドルの賞を予定している。DARPAでは少なくとも20チームがDRC決勝を競うことになると期待している。

2014年6月にDARPAは、DRC決勝で各チームが対処すべき一連の追加課題を発表している。

(2014年7月25日のDW記事参照http://crds.jst.go.jp/dw/20140725/201407252712/)

DARPAが開発したAtlasロボット(DARPAのベースロボット)を使用するチームもいるが、グレードアップしたAtlasは75%が新規で、元々の設計から引き継がれているのは下肢部および足部のみである。より軽量の材料使用により、全体の重量を少し増やすだけでバッテリーの組み込みやポンプ系の追加を可能にしている。このロボットの身長は1.88メートル、重量は156.5キログラムである。最も大きな変更点は、ロボットの電源とポンプに対する改良である。Atlasは今や3.7キロワット時のリチウムイオン・バッテリーパックを搭載し、歩行、直立、道具の使用など1時間の「混合ミッション」オペレーションが可能である。Atlasロボットを使用するDRCチームの7チームには、2015年1月末までにこのグレードアップしたロボットが届けられる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]