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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2015/03/03
- 抄訳記事公開日:
- 2015/03/16
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新助成プログラムVIP+
- 本文:
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ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は、有望な研究成果を迅速に実用化できるよう新しい助成プログラムVIP+によって研究者を支援する。これに関してBMBFは概略下記のような報道発表を行った。
研究結果が実用化前の試験段階は、時に「リサーチ・ギャップ」といわれ、重要なフェーズとなっている。研究者にとって資金的な困難やフィジビリティの問題として難しいフェーズであることが多い。有望な研究結果を迅速に実用化できるよう、BMBFは新しい助成プログラムVIP+ によって支援する。
連邦政府の新ハイテク戦略では、単に技術的なイノベーションでなく社会的なイノベーションも重視しており、VIP+ (科学的研究の技術的及び社会的イノベーションポテンシャルの有効性確認)は、この幅広いイノベーション概念を対象とする。自然科学、生命科学、工学はもとより、社会科学、人文学、さらには学際的なプロジェクトにかかわる研究者も研究結果を具体的な応用を目指して進展させることができる。イノベーションの可能性を早期に検討し、幅広く実証を実施、その後、民間の資金的な参加によって最終的な開発につなげることができる。VIP+においては、このプロセスはフィジビリティスタディ、試作、検査・検証、さらには知的財産権の確保を包括する。
ヴァンカBMBF大臣は「ドイツはイノベーションの世界的リーダーにならんとしている。目標達成のためには、アカデミックな研究の実用化への架け橋を幅広いものとしなければならない」と語り、「技術であれ、製品あるいはサービスであれ、時代の重要課題に対するスマートな解決方策を迅速に実施し、社会に役立たせなければならない。」と続けた。
VIP+プログラムの先行プロジェクト的なものがあり、各研究結果の有効性確認がなされている。同大臣はベルリン・ドイツ技術博物館の「サイエンス・センター・スペクトラム」において、ベルリン大学が開発した「未来の教科書」を実体験した。タッチスクリーンを通じたインタラクティブな実験で、プラネタリウムの天井に星図がどのように表されるのか、白い光がいくつのカラーからなっているかを実際に見て触って学ぶことができる。QRコードによって訪問者はこの実験をスマートフォンあるいはタブレットで家に持ち帰ることができる。
BMBFはこのこれらの先行プロジェクトに総額1億5,000万ユーロを助成、新しいVIP+プログラムでは個々のプロジェクトに最高3年までそれぞれ150万ユーロの支援を予定している。
[DW編集局]