[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2015/02/02
抄訳記事公開日:
2015/03/25

NSFの2016年度予算要求

National Science Foundation fiscal year 2016 budget request continues commitment to discovery, innovation and learning

本文:

2015年2月2日付の国立科学財団(NSF)の報道発表によれば、コルドヴァNSF長官は2月2日、NSFの2016年度予算要求の概要を発表した。2016年度の要求額は77億ドルで、2015年度より3億7900万ドルの増、5.2%の伸びである。この要求額には、持続可能性、地球環境、食料・エネルギー・水連環、認知科学・神経科学、リスクと回復力に関する新たな研究方法の支援が含まれる。先進製造技術研究やクリーン・エネルギー活動を推進し、サイバー・セキュリティ研究への投資を継続する。科学・技術・工学・数学(STEM)人材の育成に対する一定の投資も支援する。

2016年度に向けた分野横断的な活動には、次のような科学的、国家的、社会的に重要な主要課題に対する重点的投資が含まれる。

・脳の解明
2016年度は3700万ドル増やして総額1億4400万ドルとし、脳の複雑な活動や状態の科学的解明を目指す。
・食料・エネルギー・水の各系連環におけるイノベーション
NSF全体で7500万ドルの投資により、科学・工学の全領域を取り込んだ学際的研究の努力を通じて、食料、エネルギー、水の各系間の相互連環の把握、設計、モデル化を狙う。
・リスクと回復力(レジリエンス)
5800万ドルの投資により、中核となるプログラムや焦点を絞った活動を通じて、自然災害と人為的災害のいずれにも対応できる回復力(レジリエンス)に関する国家的ニーズに対処する。
・NSF INCLUDES(工学・科学の多様性にとって不足している学習者コミュニティの全国展開)
1500万ドルの投資により、STEM企業に従来から不足している人材の成育、関与、進歩、可能な貢献の機会拡大を図るため、拡張性のある全米イニシアティブの展開を狙う。NSFによる「参入拡大プログラム」は2016年度は2600万ドル増の総額7億8700万ドルとする。

[DW編集局]