[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/03/16
抄訳記事公開日:
2015/04/06

製造業デジタル化革命“Industrie 4.0“プラットフォーム

Startschuss zur Gründung der Plattform Industrie 4.0

本文:

ヴァンカ連邦教育研究大臣及びガブリエル連邦経済エネルギー大臣はIndustrie 4.0プラットフォームの改変にゴーサインを出した。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略以下のような報道発表を行った。

VDMA(ドイツ機械工業連盟)、ZVEI(電気電子工業連盟)、 BITKOM(IT通信ニューメディア連盟)の産業系3団体が事務局となって2012年から運営してきたIndustrie 4.0プラットフォームの活動が一定の成果をあげた。Industrie 4.0プラットフォームの意義は今や産業に留まらず幅広く政治的かつ社会的な課題なり、テーマ的にもまた構造的にも新しく方向付けられることになった。ネットワーク化されたシステムのセキュリティ、法的な基本条件、労働・訓練・再教育等の新たな課題解決のために産業界、アカデミア、政府はこれまで以上の連携を求められることになる。このため、プラットフォームの運営主体が産業団体から政府に移ることになる。

ヴァンカ大臣は「先進工業国としてドイツはデジタル革命を達成するという目標を持ち続けなければならない。Industrie4.0が国際的に受け入れられることを確信するものである。Made in Germanyはさらに価値あるブランドになる」と語った。ドイツにおけるIndustrie 4.0の実現のためには、国内の中小企業がこのチャンスを利用できるような環境を作り出すことが大事である。同大臣は「情報通信技術の信頼性と安全性を向上させなければならず、まさにこの領域で研究を強化してきたところである」と語った。

ガブリエル大臣は、「Industrie 4.0 プラットフォームは、産業界、アカデミア、労働組合、政府の全ての重要関係者が産業立地のためIndustrie 4.0という重要テーマに一丸となって取り組むということを表している。プラットフォームの改変に伴い、迅速に成果をあげ、実証実験を行い、ビジネスモデルを構築できるようにする。目標は、Industrie 4.0を成功させ、ドイツをCPS(cyber-physical production system)のリーティング・サプライヤーとして確立させることにある。世界の工場設備のサプライヤーとしてドイツ産業界は優れた前提条件を備えている」と語った。

プラットフォームの代表にはヴァンカ大臣とガブリエル大臣が就任。さらに、アカデミア、労働組合、経済界の代表が加わる。連邦各省、企業、団体、労働組合、研究者、州の代表からなる戦略委員会が政治的な管理、連絡調整役を担う。また企業、ワーキンググループの長に加え、教育研究省と経済エネルギー省が参加する指導委員会が戦略展開、技術的調整、実行等に責任を持つことになる。

このプラットフォームは当面以下の5ワーキンググループを有することになる。(1)参照アーキテクチャ、(2) 標準化・規格化(3) 研究・イノベーション(4) ネットワークシステムのセキュリティ(5)法的基本条件; 労働、訓練・再教育。

プラットフォームの幕開けとなる催しはハノバーメッセで2015年4月14日に行われる。これまでのプラットフォームの総括、今後の展望、方向付け、プラットフォーム・アジェンダ等が紹介され、議論される。これら5つのワーキンググループの課題は年末までに作成され、ITサミットで紹介される予定。

[DW編集局]