[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2015/02/20
抄訳記事公開日:
2015/04/07

DARPA、人・コンピュータ間のコミュニケーション障壁除去を追究

DARPA Seeks to Remove Communication Barrier Between Humans and Computers

本文:

2015年2月20日付の国防高等研究計画局(DARPA)による記事の概要は以下のとおりである。

人が生涯にわたってコミュニケーションする必要性は非常に大きく、他の人と対話するだけでなくペットや植木、さらにはコンピュータとも対話をする。ペットや植木とは違って、コンピュータはいずれの日か対等の相手になる可能性がある。DARPAの新規プログラム「コンピュータとコミュニケーションをとる」(CwC)では、コンピュータを優れたコミュニケーション相手に変える技術の開発を狙う。

コミュニケーションにはいくつか協調的プロセスがある。話し手が考えを言葉にすれば、聞き手は言葉から考えを引き出す。重要なことは、両者とも言語のあいまい性から来る意味の幅の絞り込みに文脈(置かれた状況)の助けを必要とすることである。このようなプロセスの全てがマシンにとっては能力を試される事項である。

人と人のレベルでは、すでに話された内容、コミュニケーションの目的、考えを表現するのにベストな方法、話をする相手、よく使われる社会的慣例、ゼスチャーなど言葉以外の表現方法の使用可能性のような文脈的側面を話し手も聞き手も考慮するが、人とマシンのコミュニケーションではその水準には達していない。

より人に近いコミュニケーションをするシステムの開発目標に向け前進を図るべく、CwCプログラムではヒトとマシンが1つの仕事をするためにコミュニケーションする必要のあるタスクを設定する。その1つは、ヒトとマシンが、一つの物語が出来上がるまで文章を交互に出し合う、協働語りに関するものである。もう1つのタスクは、細胞をがん化させる複雑な分子プロセスのコンピュータ・ベースのモデルを作成することである。すでにコンピュータはDARPAの「ビッグ・メカニズム」プログラムでこれを実行開始しようとしているが、ヒト(生物学者)と協調的に動作していない。

[DW編集局]