[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/03/23
抄訳記事公開日:
2015/04/14

持続可能な都市のためのアイデア

Impulse und Ideen für die nachhaltige Stadt

本文:

今年度の科学年テーマである「未来都市」において連邦教育研究省(BMBF)は「変化する都市気候」と「都市圏のトランスフォーメーション」という二つのプログラムを実施する。これに関してBMBFは概略下記のような報道発表を行った。

今年度の科学年テーマ「未来都市」でBMBFは、先ず「変化する都市気候」プログラムによって都市の微気候(マイクロクライメイト)の改善に関する研究を支援する。都市地域全体の全環境パラメーターを映し出し、都市計画の執行者が利用できるようなデジタルモデルを振興する。ヴァンカBMBF大臣は「都市の密集地域は気候変動に対しとりわけ敏感に反応する傾向がある。例えば猛暑の拡大、集中豪雨、都市部の洪水などがそれだ。実際に都市気候と都市住民の生活を実際に改善する助けとなるしっかりとしたモデルを開発することがより重要となる。これに関しては市民の参加が決定的要素である」と語った。

これまでのところ、気候変動に関して持続可能な都市開発のために利用するようなモデルがない。新しいモデルは都市の気候とその変化をシミュレートできるものとし、シュトゥットガルト市からベルリン市までの規模の都市の全地域が格子状の網目毎に分析され、その網目の一辺は10メートルに満たないものとする。都市気候モデルを実際に適用し、ユーザーに優しい形にするために、将来のユーザーを初めから開発に関係させるようにする。

もう一つのプログラムは「都市空間のトランスフォーメーション」と題するもので、熱意ある市民と共に持続可能な都市開発のための問題解決と取り組もうとする自治体や研究者を助成対象とする。その例としては、都市の小さな緑の面積を野菜栽培に利用する「アーバン・ガーデニング」が挙げられる。

これらプログラムは総額2,400万ユーロで助成されることになるが、科学年開催に伴って専門家から提出されたイノベーション・アジェンダ「未来都市」の勧告から生まれたものである。2015科学年は、持続可能な生活と経済のためのアイデアは正に都市から出てくるものである、ということを基盤にしている。その中心となるのは政界、学界、市民の間の集中的な対話である。

[DW編集局]