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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立衛生研究所(NIH)
- 元記事公開日:
- 2015/04/09
- 抄訳記事公開日:
- 2015/05/19
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NIH、9件の抗菌薬耐性診断法プロジェクトを助成
NIH funds nine antimicrobial resistance diagnostics projects
- 本文:
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2015年4月9日付けの国立衛生研究所(NIH)による報道発表の概要は以下のとおりである。
NIH傘下の国立アレルギー・感染症研究所(NIAID)は、抗菌薬耐性菌を迅速に検出する診断法改良の研究プロジェクト9件の初年度ファンディングで1100万ドルの助成を行った。助成対象機関は、医療環境において頻繁に感染症を引き起こす病原菌、特にほとんどの抗菌薬に耐性のある病原菌を特定するツールを開発する。耐性菌を特定し特性を把握する迅速かつ革新的な診断試験法の開発推進は、大統領の最近の「抗生物質耐性菌対策に関する国家行動計画」の主要目標の一つである。
NIAIDの助成を受ける各機関は、次の菌の1つ以上について対応する薬剤感受性情報を特定・提供する診断ツールを開発する。肺炎桿菌、アシネトバクター-バウマニ、緑膿菌、エンテロバクター種、大腸菌といった菌である。一部の菌感染症に対する現行の診断プロセスは最大で3日かかる場合があり、疑いのある菌の培養をするために患者の検体を研究室に送る必要がある。このプロセスをより迅速かつ効率的にするため、上記機関によって開発される診断ツールでは3時間以内に結果を出す必要があり、培養に頼らず血液、脳脊髄液などの通常の無菌部位から直接特定の病原菌を検出する必要がある。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]