[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2015/04/04
抄訳記事公開日:
2015/05/25

中国「バイオセーフティー実験室」を建設へ、感染症研究を強化

中国建实验室研究埃博拉等病毒

本文:

2015年4月4日付の「中国科学報」ネット版は、「中国『バイオセーフティー実験室』を建設へ、感染症研究を強化」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

外国メディアの報道によると、「中国政府は、最も危険なウイルスに対処するため、2015年内完成する予定のバイオセーフティー(BSL4)実験室の建設を正式に始動させた。同実験室は、エボラ出血熱などの患者の診断と治療の拠点として使用される予定である。計画では、今後10年間で同じレベルの実験室の数が5か所に増えることが見込まれる。中国は、ハイレベル領域において、大量の資金、技術、人材の投入によって、アジア地域の感染症の研究をリードすることを狙っている」とのこと。

中国科学院等の機関が1.2億元の資金を投入して建設されたバイオセーフティー実験室(BSL4実験室)は、最高生物学的安全性レベル(国際基準)の病原体の研究を行って、アジア地域で初めて民間利用も含む開放型BSL4実験室である。同実験室の建設はフランス医薬品業界の大手企業―ビオメリュー社とバスツール研究所から支持を得て、最先端技術を導入して感染症の基礎研究からワクチンの開発まで幅広い研究開発活動を行う。その他、エボラ出血熱と天然痘等の危険な病原体の研究も可能になる。中国は今後毎年多額の資金を投入して、国家によるバイオセーフティー(BSL4)実験室の建設を全面的に推進し、感染症対応力の向上を図る。

[JST北京事務所]