2015年4月28日付の「中国科学報」ネット版は、「中国教育部：大学の科学技術成果転化を全面的に推進」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

4月22日、2015大学·科学技術業務会議が北京で開催され、中国教育部·科学技術司の王延覚司長は、「経済の新常態（ニューノーマル）の下で、大学は科学技術研究の第一線として、イノベーション能力とブレークスルーを重視し、資金の使用効果を高め、強力に優位性を持つ研究分野を育成して、イノベーション能力を更に向上すべきである」と指摘した。

同氏が、大学科学技術成果の転化のパターンを以下のように3つにまとめている。
1.一般的なパターン：知識の蓄積に基づき、国家及び企業の重大なプロジェクトに参加することにより、研究成果を転化する。
2.科学技術成果から教育プログラム、分野の発展と人材育成へ転化し、学生のイノベーション能力を向上する。
3.知的財産権の譲渡と民間資金の誘致により、科学技術成果転化公司（インキュベーター）を設立する。

王司長は、「大学科学技術成果の転化は大学教育の総合的な改革の枠組みの中で捉え、研究者が研究開発に集中させるには、新しい評価システムの構築と科学成果橋渡し機構の設立しなければならない。」と強調した。

[JST北京事務所]