2015年5月14日付の「中国科学報」ネット版は、「中国、世界初のグローバル·ナビゲーション·マルチコア·チップの新製品を発表」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

5月13日、「第6回中国衛星測位システム学術年会」が西安で開催され、北京北斗星通導航（測位）技術株式有限公司が、「NebulasII」と名付けられた高精度のグローバル·ナビゲーションシステム·マルチコア·チップの新製品を発表した。

開発代表者の胡剛氏の紹介によると、「マルチコア·チップは高精度分野において55ナノ級の低消費電力技術と自主開発技術を採用し、優れた整合性、高い対電磁波干渉性能、高い出力などの特性を持ち、精度が高いグローバル衛星測位システム(Global Navigation Satellite System, GNSS)·測量機の小型化を実現した。この製品は耐性テストに合格し、測量の精度はミリメートルに達し、測定、精密農業、石油探査、災害モニタリングなど分野の需要を満たすことになる」とのこと。

中国工程院の劉経南院士は、「NebulasIIチップは小容量、多周波数、通信·電磁との干渉の発生が少ない等の特徴を有し、国際的最先端の製品といえる。中国産チップは技術上のブレークスルーを実現するとともに、北斗システムの導入のハードルを下げることができ、北斗システムの普及に重要な役割を果たし、地域経済の建設、社会の発展、科学研究等に対して重要な意義を持っている」と語った。

[JST北京事務所]