[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
報道センター
元記事公開日:
2015/05/26
抄訳記事公開日:
2015/06/19

欧州地域のグリーンかつ効率的なエネルギーの導入を促進

Promoting Green and Efficient Energy for Europe's Regions

本文:

欧州委員会は、2015年5月26日に標題の記事を発表した。以下にその概要を紹介する。
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欧州委員会は同日、エネルギー分野における「スマートな専門特化プラットフォーム」を立ち上げた。「スマートな専門特化プラットフォーム」とは、持続可能なエネルギーを促進することを目的とし、地域及び加盟国における、結束政策(Cohesion Policy)ファンドのより効果的な活用をサポートする。このプラットフォームは、持続可能なエネルギーへの投資に関する専門知識、及び特に革新的な低炭素技術の展開に関する専門知識を、地域間で共有することを支援する。

このプラットフォームは、持続可能なエネルギーに関するプロジェクト向けの結束政策ファンドの最適利用をサポートすることにより、欧州エネルギー同盟戦略へ直接的に貢献する。また、このプラットフォームは、エネルギーの優先度に関する共同戦略アジェンダの設立を視野に入れて、国家、地域、地区レベルにおけるエネルギー分野の革新的な活動の足並みをより揃えることを狙いとする。委員会内の科学サービスに関する組織である共同研究センターによって設立されたこのプラットフォームは、持続可能で、競争力があり、かつ安全なエネルギー供給を確保することにより、地域における経済成長の向上に貢献する。

背景
このプロジェクトは、地域・都市政策総局、エネルギー総局、及び共同研究センターによって共同で運営される。このプロジェクトは、研究・革新戦略(S3プラットフォーム)に焦点を当てた既存のスマートな専門特化プラットフォームを通じた有意義な体験を基盤とする。現在、欧州地域の80%以上となる172の地域や国家がこのプラットフォームを通じた活動に参加している。これらの地域や国家の3分の2以上が、スマートな専門特化の分野としてエネルギーを選択している。

スマートな専門特化は、欧州委員会によって展開される革新的なアプローチであり、地域レベルの経済成長と繁栄を促進することを目的とする。それは、地域が相対的に強みを持つ分野に特化することを可能とし、また、競争上の優位性を確立するために、研究・革新分野における効率的かつ目標を伴った公共投資の活用を促進する。また、それは、欧州の構造・投資ファンドを利用するための前提条件でもある。

エネルギー分野におけるこの新しいプラットフォームは、エネルギーと研究分野の政策立案者、当局、利害関係者からの必要性に照らしたエネルギー分野のプロジェクトへの投資に関する情報、知見、専門知識を提供する。また、このプラットフォームは、加盟国及び地域間において、エネルギー革新への計画投資と類似する関心を一致させる方法を提供する。

欧州連合は、結束政策におけるフレームワークを通じて、2014年から2020年までに、スマートグリッドに対する20億ユーロを含む約380億ユーロの投資を行うことを計画している。この投資は、エネルギー効率、再生可能エネルギー、持続可能な都市における移動性、研究と革新に関するプロジェクトをサポートすることを通じて、低炭素経済への移行を促進することを目的とする。

[DW編集局]