[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立宇宙研究センター(CNES)
元記事公開日:
2015/05/22
抄訳記事公開日:
2015/07/02

Tara Oceans 調査航海の最初の科学的成果

Premiers résultats scientifiques de l'expédition Tara Oceans

本文:

国立科学研究センター(CNRS)の2015年5月22日付け標記報道発表の概要は以下のとおり。

5月22日発行の”Science”誌特別号では、多分野に渡る国際的な研究者のチームが広範囲の海洋に生息するプランクトン様生物の生物多様性のマップを作成し、寄生・寄食関係などの相互関係、環境に及ぼす影響、また温度など様々な変動要因から受ける影響についての詳細な調査を報告している。

“Tara Oceans”調査航海(2009~2013年)の期間中に地球海洋で収集された35,000件の標本の一部から得られたこれらのデータは、科学界にとってこれまでなかった貴重な資源(その中には数百万件に及ぶ新たな遺伝子の目録がある)であり、海洋研究や気候変動評価の方法に変革をもたらす。

地球の生命体の大生態系というと熱帯の森林を想起するが、海洋のプランクトンも非常に重要な存在である。海洋に由来するこれら微生物は、地球上の酸素の半分を生成し、炭素吸収源として機能し、気候に影響を及ぼしまたその影響を受け、また魚類や海洋哺乳類の栄養源である海洋食物連鎖の基盤をなしている。

[DW編集局+JSTパリ事務所]