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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学院(CAS)
- 元記事公開日:
- 2015/06/08
- 抄訳記事公開日:
- 2015/07/07
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CASパスツール研究所はインフルエンザ研究に資する新型の動物模型を構築
- 本文:
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中国科学院(CAS)は6月8日付のウェブサイトにおいて、上海にあるCASパスツール研究所が、インフルエンザウィルスの低分量投入により繰り返し感染を実現させたマウスモデルを構築したことを報じた。本記事でその概要をまとめる。
今までのインフルエンザ感染モデルである、一回で大量のウィルスを注入して強力に感染させるという手法に対して、CASパスツール研の助研究員宋宇峰氏と博士学生の王祥氏は、自然状態での感染過程を模してウィルスを少量に投入し、繰り返して感染させることによって、マウスの体内に更に高い力価の堆積とより重い病理学損傷を起こし、マウスの即死を起こしたことを発見した。同時に、この研究では、従来の不活化3価ワクチンは、一回で大量なウィルスによる感染を避けることが可能であるが、小分量のウィルスによる繰り返し感染に抵抗することができないことも分かった。
この成果は、ワクチンの効果評価に応用する価値が高く、そして、自然状態のインフルエンザ感染に近い動物モデルとして、インフルエンザ研究のためにも、真実で効果ある技術基盤を提供していると評価されている。また、米医学誌「Journal of Virology」は5月20日付のオンライン版で、この成果を掲載した。
[JST北京事務所]