[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2015/05/19
抄訳記事公開日:
2015/07/17

エネルギー省報告書は全50州での風力発電の可能性を評価

Energy Department Releases Report, Evaluates Potential for Wind Power in All 50 States

本文:

2015年5月19日付のエネルギー省(DOE)エネルギー効率・再生可能エネルギー局(EERE)による風力発電に関する発表記事の概要は以下のとおりである

大統領の包括的な(all-of-the-above)エネルギー戦略を後押しする形でアーネスト モニッツ(Ernest Moniz)エネルギー省長官は全国的風力発電実現技術(Enabling Wind Power Nationwide)と題した報告書の公開を発表した。この報告書は米国がどの様にして全50州において風力エネルギー展開の巨大な可能性を発揮するかを提示する。それは次世代のより大きな風力タービンによって可能となる。オーランドで開催された米国風力エネルギー協会(American Wind Energy Association)の”WINDPOWER”会議で同日発表された内容によると、この報告書は、未来の堅固な風力エネルギーの経済的、社会的そして環境的な利点を数値化しており、最近公開された風力ビジョン報告(Wind Vision Report)の延長線上にある。報告書では、例えば東南地域(Southeast)など今日限定的な風力展開に留まっている地域の風力資源を最大限利用する技術的進歩の可能性を強調している。これらの新たな地域は全米の約1/5に相当する70万平方マイルの追加を意味し、技術的な風力ポテンシャルの総面積は180万平方マイルとなる。

技術的な進歩、例えばより高い110メートルや140メートルの風力タービンとより大きなローター(現在エネルギー省と民間パートナーで開発中)を採用すれば、今日39の州で設置されている平均80メートル高の風力タービン塔と比較して、地表面からより高い位置に特有な、より強くて恒常的な風力資源を、より効率的に捉える事が出来る。

わずか6年間の間に米国における風力発電量は3倍以上になった。これは全体の発電量の4.5%を超える。重要な国家資源としての風力発電を最大限利用し、次世代の大型で高効率の風力タービンを生産する事により、数千人の雇用を増やしつつ同時に温室効果ガスの排出を減らす事が出来る。

これらの先進的風力エネルギーシステムは、投資資金1ドル当たりより多くの電力を発電し、それにより風力発電のコストを更に下げる方向に働く。エネルギー省はR&Dを支援し、それは既にエネルギー産業がおおよそ66ギガワットに達する風力発電能力を設置するのに役立っている。これは1,700万戸以上の家庭に電力を供給するのに充分である。これにより、風力エネルギーのコストを90%以上低下させるのに役立った。このクリーンエネルギー源を全国の全ての州に拡張するためには技術開発を継続する事が重要である。商業的な風力の開発に適した土地を量的に増やす事により、風力発電は更に地域の経済発展の機会を提供する。即ち、新しいコミュニティー及び現在未開発資源を有する全地域において建設業者、技師並びにその他サポート人員の雇用が生まれる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]