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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国防高等研究計画局(DARPA)
- 元記事公開日:
- 2015/05/29
- 抄訳記事公開日:
- 2015/07/23
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新製造技術の信頼性を高めるDARPAのプログラム
- 本文:
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2015年5月29日付の国防高等研究計画局(DARPA)による発表記事の概要は以下のとおりである
DARPAのオープン・マニュファクチュリング(Open Manufacturing、OM)プログラムは、完成品の性質を予測するために製造工程におけるバラツキを包括的に補足・分析・制御する迅速な適格性技術を構築・適用することにより、積層造形技術(additive manufacturing, AM)を活用して製造された製品に伴う特性、性能、品質関連の問題の解決を図ろうとする。成功すれば幅広い防衛と国家安全保障のニーズを満たす、先進製造法がもたらす時間と費用の節約の恩恵に与かることができる。
AMの課題は、通常無数のミクロン単位の溶接ビーズを次々と積層した構造になっていることにより生じる。つまり、例えよく知られていて信頼がおける合金を使用しても積層造形工程によりミクロ構造が大きく異なる物質が生産され、同じ部品を従来法により製造した場合に予測されるものとは性質が異なる部品ができてしまう。また更に、異なった機械で部品を製造した場合は、従来の統計による適格性試験を適用できないほどお互いに違いが出る事がある。よって、製品に対する必要な信頼性を保証するためには個々の「新素材」を正確に理解し、新工程を制御する必要がある。
この高度製造管理を実現するために、OMでは単にAMのみならず様々な潜在的な新製造方法の何れにも適用できるような迅速な適格性評価技術を研究している。このプログラムは3つの取り組み(内2つは金属積層造形プロセス、他の一つは接着複合構造)から構成される。
1.迅速低コスト積層造形製造(RLCAM):ニッケルベースの超合金パウダーを使用した直接金属レーザー焼結(DMLS)により製造された物質の性能を予測するために第一原理と物理学ベースのモデリングを活用する。DMLSではレーザーを用いて金属粉を溶融し積層造形する。
2.チタン製造(TiFAB):物理学ベースとデータ基盤の情報科学を組み合わせて航空機の翼の様な大型の製造構造物の品質に影響する重要パラメータを調べる。TiFABはレーザーの代わりに電子ビームを使いスプールから供給されるチタンワイヤを溶融して構造物を層ごとに構築する
3.遷移信頼性結合構造(TRUST):単独接着剤による複合構造物の結合を可能とするために複合接着プロセスを数量化するデータ情報科学によるアプローチを開発する事を目的とする。既存の最新鋭の技術は接着剤に加えて機械的ファスナーに依存する。TRUSTはこれらのファスナーへの依存を排除して、組み立て工程を能率的にして且つ構造物の重量を軽量化するために接着剤結合法を生かした接着複合材を可能とするその他、OM計画は2つの製造実証設備(MDFs)を設立した。MDFの目標はOM計画が終了した遥か後にも耐えられる永久的な参照品のリポジトリの創設により、種々のアプローチやプロセスモデルに個人がアクセス出来る様にするものである。
また、OMは防衛のニーズを支援するための幾つかの先進製造技術を開発している。その内の一つが、「マクロ製品を作るミクロ工場“MicroFactory for MacroProducts”」で、個々が1セント硬貨よりも小さく小型昆虫の様に駆け巡る1,000体以上の超小型ロボット(microbot)を使って効率的にトラス構造体を組み立てる。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]