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国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2015/06/15
抄訳記事公開日:
2015/08/13

1,200万ドルの助成金で工学系教育の改革に拍車

NSF AWARDS $12 MILLION TO SPUR AN ENGINEERING EDUCATION REVOLUTION

本文:

2015年6月15日付の国立科学財団(NSF)による工学系教育改革に関する発表記事の概要は以下の通りである。

21世紀の技術的な課題の解決策として社会は今日の大学学部課程の工学系及びコンピュータ科学系の学習プログラムとそれによって専門スキルを身に着けた学生からなる多様なコミュニティーを創出する能力に依存する。将来の繁栄のためには工学とコンピュータ科学は社会のあらゆる分野から人々を引き付けて繋ぎ留めなければならない。そこでNSFは今般、大学の学部教育における革新的で拡張性のある持続的な変化をもたらすために工学系及びコンピュータ科学の学部・学科に1,200万ドルを助成する。

1件5年間、200万ドルのこれらの助成金は、大学によるエンジニアとコンピュータ科学者の専門的な育成を支援するNSFの多年度にわたる取り組みの一環であり、これらの分野において専門家になるための公式・非公式のプロセス並びにバリューシステムのことである。その鍵となる要素はNSFの工学系学部・学科の改革活動(Revolutionizing Engineering Departments)に対する支援であり、その活動はREDとして知られている。

REDは政策、慣習並びにカリキュラムの広範囲に亘る変化を促すための学部・学科の構造及び学部報賞制度の改革を重視している。
REDプロジェクトは初年度及び最終年度におけるイノベーションの成功を踏まえて、学部課程での経験全般に亘って改善するものであり、それには学部2年目及び3年目における技術的コアコースの履修、専門分野の課外活動や2年制から4年制校への転籍を含んでいる。

NSFは2015会計年度においてパーデュ大学機械工学科、コロラド州立大学電気・コンピュータ工学科、ノースカロライナ大学シャーロット校コンピュータ科学科、アリゾナ州立大学工芸学部工学・生産工学科、サンディエゴ大学工学部(電気、工業・システム、機械工学の各科を包含)、とオレゴン州立大学化学・生物医学・環境工学科の6つのプロジェクトにRED助成金を決定した。これらのチームは、2015年7月に予定されているNSFワークショップで構想を交換しREDコミュニティを形成する。
RED投資はNSF全般にわたる学部課程STEM教育イニシアチブの「学部課程STEM教育の改善」(Improving Undergraduate STEM Education、IUSE)と連携して実施される。
NSFは2016会計年度においても再びRED提言の募集を行う予定。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]