[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国科学振興協会(AAAS)
元記事公開日:
2015/06/23
抄訳記事公開日:
2015/08/17

米国科学振興協会(AAAS)が議会にイノベーション促進を呼びかけ

AAAS Signs On to ‘Innovation: An American Imperative’

本文:

2015年6月23日付米国科学振興協会(AAAS)による発表記事の概要は以下の通りである。

AAASは複数のCEOとその他の組織からなる緩やかな連合体を組み、議会に対して米国が世界のイノベーションのリーダーの地位を確保するための政策を制定して投資を促す行動を呼びかけた。

サイエンス誌とその一連の系列誌の出版執行役員も務めるAAASのホルト会長は「米国における人類の進歩と成長は実質的には米国の科学的発見と研究の歴史である。この宣言は発見と研究における米国の優位性を維持するに当たって、現状に懸念を抱く者の統一的な声を反映している」と述べた。R&D投資のGDP比で米国は現在OECD国の中では第10位に低迷している。この勢いで進めば、おおよそ8年後にはR&D の強さにおいて中国が米国を追い抜く。10人のCEOと250以上の産業、科学及び高等教育組織により署名されたこの声明文は「何年も続いた連邦政府による科学研究への投資の優先順位の低さとイノベーション推進政策の低迷により、米国のこの分野でのリーダーシップは危機に曝されている」と述べている。

「イノベーション:アメリカには欠かせない(“Innovation: An American Imperative”)」と題したこの声明文は連邦政策立案者及び議会議員に対して次のように呼びかけている。
・ 連邦政府の予算執行差し止め(“sequestration”)に基づくR&D投資の大幅な削減の終了
・ 連邦政府のR&D税額控除強化策の恒久化
・ STEM(科学、技術、工学、数学)系学生の成績の向上
・ 米国ビザ発給政策の改革
・ 費用の掛かる非効率な規則等の合理化又は廃止
・ メリットベースのピア・レビューの再確認
・ 先進製造における更なる改善の奨励

声明文は、イノベーションには科学研究に対する持続的コミットメント、世界レベルの人材、起業家精神とイノベーションに充分報いる経済環境が必要である点を指摘する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]