[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2015/07/13
抄訳記事公開日:
2015/08/18

中国、10京回のスパコン「曙光7000」を開発へ

“十亿亿次”超级计算机曙光7000开始研发

本文:

2015年7月13日付の「中国科学報」ネット版は、「中国、10京回のスパコン『曙光7000』を開発へ」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

曙光情報産業会社の歴軍CEOは記者の取材に対して、「同社が開発した実測性能1000兆回のスーパーコンピューター『星雲』に継ぎ、実測演算速度が毎秒10京回(京は兆の1万倍)のスーパーコンピューター『曙光7000』が近く開発される。『曙光7000』は今後の市場ニーズに応じて設計される新世代のスーパーコンピューターシステムであり、プロセッサー、高速通信ネットワーク、大規模な記憶システム、ソフトウェアからアプリソフトまで全面的に自主技術を採用し、安全性と制御性を確保できる」と表明した。

曙光情報産業会社は1996年に成立し、近年、国産高性能コンピューターの産業化生産を実現し、研究開発、設計、製造を一体化したサーバー産業チェーンを構築した。同社は数年間の経験により、高性能のコンピューターメーカーに浮上し、次第にハードウェアプロバイダーからクラウドコンピューティングサービスプロバイダーになっている。

歴軍氏は、「今まで曙光情報産業会社は無錫、深セン、重慶等の全国の10都市にクラウドコンピューティングセンターを設立し、都市の管理能力の向上に重要な役割を果たしている」と語った。

曙光情報産業会社は中国科学院·計算技術研究所等の技術に基づき、2008年から相次いで中国初の100兆回、1000兆回のスーパーコンピューターの開発に成功した。今後、「曙光7000」の開発が完成できれば、「天河2号」(※)を大きく上回って世界最速のスパコンになる。

※「天河2号」は中国の国防科学技術大学が開発したスーパーコンピューターで、2013年から5回連続で世界最速のコンピューターになった。

[JST北京事務所]