[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
Innovate UK
元記事公開日:
2015/07/08
抄訳記事公開日:
2015/08/31

Innovate UK、「産学間協力に関する調査報告」からの提言を歓迎

Innovate UK welcomes review of business-university collaborations

本文:

Innovate UKの2015年7月8日付標記発表によると、デイム・アン・ダウリング(Dame Ann Dowling)氏による「産学間協力に関する調査報告」に示された指摘や提言について、Innovate UKの最高責任者であるルース・マッカーナン(Ruth McKernan)博士は歓迎の意を表明した。

標記ダウリング報告(https://www.gov.uk/government/publications/business-university-research-collaborations-dowling-review-final-report)では重要な指摘事項として次の6項目を挙げている。

・イノベーション・システムに対する公的支援が過度に複雑である
研究・イノベーションに対する政策的支援のメカニズムが複雑であることが、企業、特に中小企業にとって協力活動への取り組みの障壁となっている。また、政府が研究・イノベーションの支援メカニズムを体系的に捉えることを難しくしている。

・協力関係の成功にとって重要なのは人である
産学間の人を通じた強力な信頼関係が協力を成功させるための基礎となる。このような信頼関係には、相互理解のほか、協力によって生み出される利益に対する共通のビジョンが必要である。

・中小企業に対しては効果的な仲介を実施することが極めて重要であり、協力関係を拡げていく活動には継続的支援が必要とされる

・呼び水となるファンディングを実施することで、クリティカルマスを創出するようなハイレベルで持続可能な研究協力の展開が促進される
英国には、多数の分野にわたって産学間で様々な協力が行われており、活気ある研究環境が存在する。しかし、短期のプロジェクト・ベースの協力関係から長期の提携関係に進化させるには、やるべきことがまだある。大学内に必要最小量の利用喚起型研究活動を創出できるようなファンディングが必要である。

・技術移転オフィスは短期的に収入を生む知識交流を優先させる必要があり、その後で、契約や知的財産権契約の方法を改善しなければならない。

・政府のイノベーション戦略は十分な調整が必要で、また広く知られたものでなければならない

ダウリング報告には上記指摘事項と合わせて32項目の具体的提言が示された。

[DW編集局]