[本文]

国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ科学研究機構(NWO)
元記事公開日:
2015/08/19
抄訳記事公開日:
2015/09/07

FP7の研究成果のゴールドオープンアクセスを継続支援

FP7 researchers able to publish Gold Open Access after project completion

本文:

オランダ科学研究機構(NWO)の2015年8月19日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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オランダ科学研究機構(NWO)はフルオープンアクセスへの移行を支援しているが、先ごろ欧州委員会のイニシアチブで試験的に開始されたFP7ポストグラントオープンアクセスプロジェクトへの参加を支持し、研究者によるオープンアクセス出版を引き続き支援していく。

FP7ポストグラントオープンアクセスは、研究プロジェクト終了後も研究者が資金供与を申請することで、その研究成果をオープンアクセスジャーナルで発表できるようにするという試みで、FP7に基づいて実施され、助成金交付期間終了から2年以内の研究プロジェクトを対象としている。FP7の枠組みにおけるパートナーシップの一環として実施されたNWOの16のプログラムも申請対象となる。

FP7で実施したプロジェクト成果のオープンアクセス出版を希望するものの、利用可能な資金が不足しているという研究者は、OpenAIREに申請書を提出することができる。OpenAIREは今回のパイロットプロジェクトを実施する欧州の組織として、申請が受理されればArticle Processing Charges(APC)、すなわちゴールドオープンアクセスのための「編集費用」を補償する。ただし、いわゆるハイブリッド・ジャーナルに論文を掲載する際はこのパイロットプロジェクトの対象外となる。

NWOはすでに様々なオープンアクセスのための基金を通じ、資金提供する研究者に対して、各自の成果を速やかにゴールドオープンアクセスジャーナル誌上でエンバーゴ期間を設けずに発表するか、または機関リポジトリにより論文を閲覧可能にするよう働きかけている。2015年中にNWOは、この分野の助成金支給条件をさらに厳しくする意向だが、これについてはNWOがゴールドオープンアクセスを優先していることが最大の要因となっている。条件が厳格化された場合においても、研究者には論文を発表するジャーナルを選択する自由が残されている。

[JSTパリ事務所]