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国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/08/24
抄訳記事公開日:
2015/09/14

4人に一人がロボットによる看護OK

Vom Roboter gepflegt werden? Für jeden Vierten vorstellbar

本文:

連邦教育研究省(BMBF)の委託による医療技術に関する意識調査の結果が公表され、同省がこれに関して概略下記のような報道発表を行った。

ロボットによる看護、記憶力向上のためのインプラント等、予測される医療技術に関していえば多くのドイツ人はあまり不安を持っていない。BMBFの委託による未来モニター「健康を新たに考える」の調査結果によると回答者の26%がロボットによる看護を受け入れられるとしている。記憶力や集中力の向上のための脳へのインプラントについては回答者の51%がこれを擁護している。特に若年者はこのアイデアを魅力ありとしている(14歳から19歳:62.3%)。

この調査は新しいBMBFの市民対話「未来フォーラム」の幕開けとなるもの。BMBFは2017年まで各種の未来テーマにつて様々な調査を行い、ヴァンカBMBF大臣との市民対話「未来ナイト」も計画している。対話の結果はBMBFによって評価され、長期イノベーション戦略の策定に取り入れられる。

政府戦略「ドイツにおける良き生活」に寄与した初めてのBMBF未来フォーラムのテーマは「健康を新たに考える‐ハイテク医学と自己最適化による健康」である。ヴァンカ大臣は「未来モニターは、市民が明日の健康技術に非常な関心を抱いていることを示している。しかし潜在的リスクに関する市民の危惧は、利用に関する問題を明らかにし新しい技術への信頼の醸成の為になお大きな研究が必要であることを示している。技術は人間の役に立たなければならない。チャンスとリスクについては市民との対話で取り上げるつもりだ」と語った。

「未来モニター」によると、回答者は全体的に健康・看護・フィットネス領域におけるデジタル技術利用に大きなポテンシャルを見ている。市民は特にいわゆるウエアラブルのもの、例えばバイオデータを計測する装着物、フィットネス・ストラップ等にチャンスありとみている。ドイツ人が特に大きな可能性があるとみているのは、かかりつけ医師や看護サービスによる遠隔地からのコンピュータを用いた健康データのチェックである。同時に市民はオンラインで保存されるデータのセキュリティを強く求めている。

総合的に都市部よりも地方住民の方がデジタル技術に対してオープンであり、例えば遠隔看護については地方住民の53.9%がむしろチャンスであるとしているのに対し、都市部では44.1% となっている。
未来モニターは、BMBFの委託によりTNS Emnidが未来フォーラムの幕開けとして行った約1,000人のインタビューをベースとしている。

[DW編集局]