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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 国立標準技術研究所(NIST)
- 元記事公開日:
- 2015/08/05
- 抄訳記事公開日:
- 2015/09/29
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マイノリティ企業を通じてハイテク成長を刺激
- 本文:
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2015年8月5日付の国立標準技術研究所(NIST)による標記報道発表の概要は以下のとおりである。
米国商務省は、マイノリティ企業開発局(MBDA)、NIST、海洋大気局(NOAA)、及び国立研究所技術移転コンソーシアム(FLC)の間の新たな提携関係を確立し、300以上の連邦政府研究所で実施される研究開発に対する国の投資を通じて、マイノリティ企業振興を支援する。
この「マイノリティ企業技術移転イノベーション・コンソーシアム」(Minority Business Enterprise Technology Transfer Innovation Consortium)は、これまで参入の機会が乏しかった企業グループに対してハイテク機会の促進を図ることで、米国のイノベーション及びグローバルな競争力を支援するものである。これは、2015年8月4日行われた第1回”White House Demo Day”において発表された多くの起業家精神促進イニシアティブの一つである。
この提携関係には、「研究室から市場へ」(lab-to-market)イニシアティブを促進して、先進技術の移転に取り組むマイノリティ企業の数を増やす狙いがある。それにはマイノリティ企業を支援するMBDAの各センターと国の科学技術事業とを繋ぐ戦略的地域エコシステムの創設が必要になる。
NIST及びNOAAは、これらの取り組みを支援するためのファンディングを担い、マイノリティ企業のオーナーが連邦政府の研究所を見学して研究や技術移転の実情についてより詳しく学べる機会を得られるような一連のイベントにも参加する。
本イニシアティブには次のような目標がある。
・既存の中小企業イノベーション研究(SBIR)/中小企業技術移転(STTR)プログラム及び教育、福祉事業、提携関係を通じての関連サービスに、マイノリティ企業やマイノリティ向け教育研究機関を含める。
・FLCとの協力の下に、全米で多様な国内取引ミッションを伴う技術移転地域エコシステムの枠組展開に先鞭をつける。
・枠組構築やその後のプログラム実施の規模を広げることで、地域エコシステムを創出する。重要な商品として商品化された多数の連邦政府研究の研究例には、GPS、タービンエンジン、ラジアルタイヤ、インターネットなどが含まれている。また連邦政府の各研究所では、新しいアイデアの実現性判断や新規プロトタイプの試験に有用な専門情報を提供している。
米国経済で最も成長の速い部門の1つであるマイノリティ企業は580万社を占め、経済生産で1兆ドル以上、そして約500万人の雇用を創出している。技術産業においてはすでに6万5,000社以上のマイノリティ企業(雇用主)が存在する。この多様性を活用することが米国経済の将来にとって重要となる。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]