[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立標準技術研究所(NIST)
元記事公開日:
2015/08/11
抄訳記事公開日:
2015/10/01

省庁間共同報告書でサイバーセキュリティの国際標準化支援を提唱

Interagency Report Advocates Support for International Cybersecurity Standardization

本文:

2015年8月11日付の国立標準技術研究所(NIST)による標記発表記事の概要は以下の通りである。

省庁間ワーキング・グループによる新たな報告書(案)では、サイバーセキュリティの国際規格の開発及び利用に関する米国政府による調整と参画の強化を狙った目標と提言を明示している。報告書は、米国の情報通信システム及び支援インフラのサイバーセキュリティ及び回復力(resiliency)を増強するため、サイバーセキュリティの国際規格策定作業に政府職員が参加出来るように政府がさらなる努力をするよう提言している。このような努力には当然のことながら、研修の強化、民間企業との協力、プライバシーに対するリスクを最小限にする努力が含まれる。

2014年サイバーセキュリティ強化法(The Cybersecurity Enhancement Act)では、NISTに対して連邦政府関連省庁と連携して、情報システムセキュリティに関する国際技術規格の策定作業において省庁間の調整を行い、適切な民間セクター関係者との協議を確実に行うよう、指示している。またNISTに対して、1年以内にそのような調整確保の為の計画案を議会に提出するよう求めている。商務省とNISTが主導する「国際サイバーセキュリティ規格ワーキンググループ」が国家安全保障会議の省庁間サイバー政策委員会によって設立され、本報告書(案)を作成した。本報告書(案)は議会に対する報告書のベースとしても使用される。

本報告書(案)では、サイバーセキュリティ国際規格の策定及び利用に関する米国政府の戦略目標として次の4項目を挙げている。

・国家・経済安全保障及び公衆の安全を強化すること
・米国政府の規格や評価手段の確保が、技術的に妥当なものであること
・国際的な取引を促進すること
・イノベーションや競争力の強化を図ること

本報告書(案)ではさらに、連邦政府が上記目標を達成する方法に関して8項目の提言を行っている。政府全体の調整や対民間セクターや国際間での協力の確保、国際規格策定作業への連邦政府省庁の参画や国際規格および評価制度の連邦政府による活用の推進などである。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]