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国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ応用科学研究機構(TNO)
元記事公開日:
2015/09/03
抄訳記事公開日:
2015/10/01

量子技術研究機関QuTech、Intelとの協働を開始

QUTECH QUANTUM INSTITUTE ENTERS INTO COLLABORATION WITH INTEL

本文:

オランダ応用科学研究機構(TNO)の2015年9月3日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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米国のエレクトロニクス企業Intel、デルフト工科大学の量子技術研究機関であるQuTech、およびオランダ応用科学研究機構(TNO)が、10ヶ年にわたる集中的協働計画をまとめた。QuTechへの総額約5,000万ドルの金銭的支援に加え、Intelは専門知識や人材、設備についても提供を行っていく。

QuTechが最も傾注しているのは、本質的に安定した量子ネットワークの接続や量子コンピュータといった量子技術の開発である。例えば、通常のスーパー・コンピュータでは、将来性のある新物質の特性を計算するのは不可能だが、量子コンピュータにはこれが可能である。

今回の協働では、QuTechでのフォートトレラント量子計算の研究に重点が置かれる。TNOのエンジニアは、量子コンピュータのアーキテクチャ、ナノスケールでのキュービット(量子ビット)の製作の強化とスケールアップ、およびキュービットとチップ、電子装置の接続に関する専門知識に重点的に取り組む。

今年初め、6つのパートナーが10年にわたってQuTechとの強固な基礎を築くための協定に署名した。デルフト工科大学およびTNOと並んで、経済省、教育・文化・科学省、オランダ科学研究機構(NWO)/オランダ技術財団(STW)/オランダ物理基礎研究所(FOM)、およびトップセクターのHTSM(High Tech Systems and Materials)部門がパートナーとなっている。QuTechは、Microsoftや今回のIntelのような様々な企業とも密に協力していく。

[JSTパリ事務所]