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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
- 元記事公開日:
- 2015/09/14
- 抄訳記事公開日:
- 2015/10/06
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OLED用透明電極の代替材料としてのグラフェン
- 本文:
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欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2015年9月14日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===フラウンホーファーFEP(電子ビーム・プラズマ技術、有機材料・電子デバイス研究所)が、2015年10月6~8日にドレスデンで開催されるPlastic Electronics 2015(ドイツ・ザクセンの有機エレクトロニクス産業クラスター(Organic Electronics Saxony:OES)との合同ブース内)で、グラフェンを利用した有機発光ダイオード(OLED)を初めて披露する。このOLEDは、欧州委員会が助成するGLADIATORプロジェクトの暫定的な成果である。
OLEDの透明電極の材料には、これまで主にインジウム・スズ酸化物(ITO)が使用されていたが、インジウムの賦存量が減少していることから、研究者らがITOの代替材料を精力的に探している。その有力な候補の一つがグラフェンである。GLADIATOR(Graphene Layers: Production, Characterization and Integration=グラフェン層:生産、特性の解明および統合)プロジェクトではグラフェンの用途が綿密に調査されている。
プロジェクトの目的は、高品質・大面積のグラフェンを高効率で生産することである。生産されたグラフェンは、様々な用途の電極に使用可能であり、フラウンホーファーFEPはこのグラフェンをOLEDに組み込むことによって用途の有用性を実証していく。
GLADIATORプロジェクトは、2017年4月まで実施されることになっているが、それまでにグラフェンの電極を利用した複数種のOLEDが作り出されるものとしている。
[JSTパリ事務所]