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- 国・地域名:
- 英国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 英国政府
- 元記事公開日:
- 2015/08/20
- 抄訳記事公開日:
- 2015/10/20
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地方の生産性向上を図る10項目の施策
Towards a one nation economy: A 10-point plan for boosting productivity in rural areas
- 本文:
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英国政府は2015年8月20日付で”one nation economy”を目指す標記施策に関する文書を公表した。本文書に盛られた10項目の施策の概要を以下に抜粋して記す。
1. 広域、高速、高信頼性のブロードバンド・サービス
・政府は2017年までに、英国の家庭及び企業の95%に24Mbps以上の超高速ブロードバンドを提供する。ブロードバンドの今後の展開に関する決定は11月発表のスペンディング・レビュー(複数年度を対象とした政府全体の予算計画)において行われる。
・2Mbps以上のサービスを受けられない者は、衛星によるブロードバンド・オプションを使用して標準ブロードバンドへのアクセスが2015年末までに利用可能になる。2. 高品質で広く利用可能なモバイル通信
・政府は産業界と密接に協力して、モバイル受信可能範囲のさらなる向上を支援する。
・2015年8月21日に終了した「根拠に基づく情報提供の照会(Call for Evidence)」の結果にしたがって、政府はより高いモバイル鉄塔の開発権の認可拡大を提案する。3. 輸送接続の近代化
・政府は、150億ポンドの道路投資戦略及び380億ポンドの鉄道投資プログラムなどにより、地方の輸送接続の改善を図る。英国の各地域をつなぐ比較的小規模の空港を支援するため、政府は乗客輸送空路に対する新規公的支援の提案を発表するが、どの路線をファンディングの対象にするかの決定は11月に行われる。
4. 質の高い教育・トレーニングの活用
・政府は、地方の学校も含め学校に対するより公平なファンディングを確保する。これにより、不適格な学校は専門性の高い学校へと変わり、成果が芳しくない地方の学校教育向上の支援に取り組むことになる。
・地方経済の優先課題に対応するような技能の提供を促すため、政府は「local post - 16の技能提供」の再構築と運用に地元の参画を要請する。5. 地方における実習制度の拡大
・政府は、食品・農業経営における実習を3倍に増やし、また、小規模な観光企業がより頻繁で質の高い実習の提供ができるように支援するなどして、地方における実習制度を増強する。
6. 地方における企業誘致地域
・2015年9月の企業ゾーン(Enterprise Zone)の入札では、小規模の町、地区、地方が関与する提案が優先される。
(※企業ゾーンとは、税制優遇策や簡素化された規則により企業にインセンティブを与えて起業やビジネス拡大を支援する区域のことである。)
・政府の目標は、地方の企業ゾーン全てにおいて企業が高速ブロードバンドにアクセスできるようにすることである。7. 地方企業に関する規制の適正化と計画の改善
・規制の負担を軽減し計画を改善する様々な施策と並行して、政府は地方企業が直面する計画や規制の制約を調査して2016年までにそれに対処できる方策を検討する。
・政府は、小規模な開発提案のための開発原則を確立するため、迅速な計画認証プロセスを導入する。8. さらなる住宅の確保
(省略)9. 手頃な保育施設利用可能性の拡大
(省略)10. 権限委譲(地方分権)
(省略) [DW編集局]